2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧
本日は、不妊女性に対する鍼治療の効果についての報告です。 これまでに、ブログ内でも不妊を取り扱っています。 「出生率に対する鍼治療の効果」 https://blog.hatena.ne.jp/ararepyon/ararepyon.hatenablog.com/edit?entry=17680117127170773927 「コクラ…
本日は更年期障害について、最近の報告をいくつかまとめてみました。 相良洋子.更年期障害の治療における心身医学的視点の重要性.Jpn J Psychosom Med. 2018;58:688-695. 横地美那、他.更年期症状で婦人科を受診している女性の体験.J Jpn Acad Midwif. 2…
本日は、耳介迷走神経の解剖レビューの報告です。 Butt MF, et al. The anatomical basis for transcutaneous auricular vagus nerve stimulation. J Anat. 2019 Nov 19. doi:10.1111/joa.13122. 経皮的耳介迷走神経刺激の解剖の基礎 自律神経系(ANS)は、…
SLR(Straight-leg-raise)試験の診断特性についてです。 ラセーグ徴候と同義で扱われることが多いようですが、 これらは、下肢への放散痛を検出するために用いられる身体所見です。 われわれ鍼灸師や柔道整復師の先生がたにとっても有名な身体所見の1つで…
本日は、「目のたるみ」と関係する眼輪筋についてです。 ヒトの若々しさは顔から推測することが多いですが、顔の中の目元はその要素の1つになります。 加齢により、目がたるむヒトがいます。 目のたるみが気になる人は、眼を大きくしようとして、額の横しわ…
本日は、頭痛を起こす顎関節症についてです。 二次性頭痛になりますが、鼻疾患、耳疾患、口腔疾患、顎関節疾患なども初診時には問診が必要です。 牧山康秀.顎関節症と関連する頭痛の診断と管理:顎関節症の臨床で必要な頭痛と脳疾患の知識.日顎誌.2018;30…
先日、当院に慢性腰痛で来院された患者さん。 30代、女性で、腰痛に関する事項を問診し、鍼灸施術を行っていたのですが、会話をしていると、「最近、口が渇く。」ということを言われました。 「腰痛+口腔乾燥?」 反省を込めて、疾患頻度を調べてみました。 …
本日は、胸水の身体所見です。 Wong CL, et al. Does this patient have a pleural effusion? JAMA. 2009 Jan 21; 301(3): 309-17. 胸水は、呼吸器症状を有する患者で現れることが多い。 超音波検査や胸部CTで発見できるが、すべての人に行わないため、身…
本日は、関連痛です。 以前のブログ内で関連痛に関する記事 「心疾患に伴う肩痛」 https://blog.hatena.ne.jp/ararepyon/ararepyon.hatenablog.com/edit?entry=26006613403709996 左肩背部痛を訴える60代女性。 肩関節の自動・他動的な動作時痛なし。触診で…
本日は、湿布薬と塗り薬の効果について調べてみました。 ときどき、鍼灸師の中には、湿布なんか効かないからやっても無駄というようなことを言ってる人がいると聞きます。 はたして本当にそうなのか? 効くのか?効かないのか?きちんと調べてみようと思いま…
本日は、円形脱毛症についてです。 まずは、脱毛症の種類と頻度。 Skin Appendage Disord. 2019 Aug;5(5): 309-315. 多施設後ろ向き研究で2835人(女性72.7%、男性27.3%)の脱毛症3133個 脱毛症の診断名の種類:57種類 大別して、非瘢痕性脱毛症73%、瘢痕性脱…
本日は、腰痛は3か月以上持続したら、慢性化(慢性腰痛)とみなされます。 慢性疼痛は、疼痛持続に何らかの身体的現象が関与し、通常は心理的因子も関与している。 その慢性化する心理的要因には、恐怖回避行動が挙げられます。 腰が痛くなりそうなことはしな…
先日、当院に10代の頃に腰椎分離症の既往がある患者さんが来られました。 そこで脊椎分離症を復習がてら調べてみました。 脊椎分離症は、腰椎に多く発生し、頚椎はまれ。 頚椎分離症に頚髄症を併発した症例報告などがあります(整形外科と災害外科.2014;63(2…
本日は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)についてです。 ALSは、たまにドラマなどで出てきますので、医療関係ではない方の認知度も上がってきている疾患です。 私は神経内科の病院に11年ほどいて、担当したALS患者さんは10人ぐらいと、発生頻度は低いので、な…
本日は、咳の病歴や身体所見の精度についてです。 Otoshi T, et al. A cross-sectional servey of the clinical manifestations and underlying lllness of cougf. In Vivo.2019 Mar-Apr; 33(2): 543-549. 咳の最終診断に影響する要因を特定する目的。 対象…
本日は、昨日の赤ら顔から、症例問題です。 昨日の「赤ら顔になる疾患」を1通り読んでもらった方が、参考になるのではないかと思います。 鈴木清澄、他. 「一目瞭然!目で診る症例」問題編. 日内会誌.2018;107:951-3. 症例: 76歳、男性。 発熱・悪寒および…
本日は、顔が赤いことについてです。 山崎研志.赤ら顔と自然免疫.日本香粧品学会誌.2016;40(1):20-23. 赤ら顔には、正常な生理反応状態~病的なものまで含まれます。 生理的な赤ら顔(正常な赤ら顔) 日焼け 経年変化と長期日光暴露による顔面の毛細血管拡張 …
先日来院された女性に問診表を渡して、記入をお願いしようとしたら、 「字が書けないのです」と言われ、詳しく聞くと、字を書こうとすると手に力が入らずうまく書けないと言われる。 字の時だけか?と尋ねると、包丁でみじん切りなどの細かい作業も似たよう…
本日は、浮腫に対する身体所見の精度についてです。 浮腫といっても、局所性浮腫と全身性浮腫に分かれ、局所性ではリンパ浮腫、静脈性、動脈性などありますが、今回の報告ではリンパ浮腫になります。 Jayaraj A, et al. The diagnostic unreliability of cla…
本日は、二日酔いに関する報告です。 これから忘年会シーズンなどで、お酒を飲む機会も増えていくと思います。 私はお酒が飲めないので、二日酔いの経験はないのですが、テレビなどでは頭痛などを起こしています。 どんな症状が起こるのか? 性差はあるのか? …
本日は、腰痛を起こす意外な疾患についてです。 少なくとも私は知らなかったです。 Kashefiolasl S, et al. MRI-detection rate and incidence of lumbar bleeding sources in 190 patients with non-aneurysmal SAH. PLoS One.2017 Apr 3; 12(4): e0174734.…
本日は、腸閉塞の身体所見についての報告です。 急性腹症患者さんでは、腸閉塞はレッドフラッグになります。 そんなときに腹部の聴診を行いますが、その精度はどうなのか? Breum BM, et al. Accuracy of abdominal auscultation for bowel obstruction. Wor…
本日は、足根管症候群についてです。 足底の痛みは、糖尿病の末梢神経障害などもありますが、足根管症候群による内側・外側の足底神経の絞扼性障害もあります。 解剖: Moroni S, et al. Clinical-anatomic mapping of the tarsal tunnel with regard to Bax…
本日は小児の肺炎です。 Shan SN,et al. Does this child have pneumonia? : The rational clinical examination systematic review. JAMA. 2017 Aug 1; 318(5): 462-471. 肺炎は小児の死亡原因の1つであるため、肺炎の症状と身体所見を検討。 1956年~2017…
本日は、オンライン診断についての報告です。 鍼灸院には、肩こりや腰痛などの症状の患者さんが来院されることが多く、そのほとんどが治療適応の筋骨格系の場合が多いので、もしかしたら鑑別は必要ないと考える先生もいるかもしれません。 ですが、ときに圧…
本日は、大規模なコホート研究で、卵胞数と妊娠に関する報告です。 Liao S, et al. Prediction of in vitro fertilization outcome ad different antral follicle count threshoulds combined with female age, female cause of infertility, and ovarian re…
本日は、夜尿症についてです。 Ferrara P, et al. Medical comorbidity of nocturnal enuresis in children. Indian J Nephrol. 2019 Sep-Oct; 29(5): 345-352. 小児における夜尿症の併存疾患 夜尿症は、5歳以上の睡眠中の尿失禁を、週1回以上が3か月以上続…
この数日は、顔面神経麻痺について取り上げてきました。 まずは、中枢性と末梢性の鑑別ポイント。 末梢性の場合、ベル麻痺が多く、症状固定までの期間や再発率、免疫力低下とつながりそうな職業などの報告を扱いました。 本日は、治療に関わる表情筋の話です…
昨日は、中枢性と末梢性の違いについて書きました。 本日は、末梢性顔面神経麻痺で最も多い、ベル麻痺についての報告です。 Zhao H, et al. Bell's Palsy: Clinical analysis of 372 cases and review of related literature. Eur Neurol. 2017;77(3-4): 168…
本日は、顔面神経麻痺についてです。 末梢性と中枢性がありますが、末梢性の代表的なのがベル麻痺、中枢性は脳卒中です。 その顔の麻痺の違いについて、 ベル麻痺のレビューから GildenDH. Clinical practice. Bell's Palsy. N Engl J Med. 2004 Sep 23; 351…