二日酔いの症状は?
本日は、二日酔いに関する報告です。
これから忘年会シーズンなどで、お酒を飲む機会も増えていくと思います。
私はお酒が飲めないので、二日酔いの経験はないのですが、テレビなどでは頭痛などを起こしています。
どんな症状が起こるのか?
性差はあるのか?
アルコール量で症状は変わるのか?
を調べた報告です。
van Lawick van Pabst AE, et al. Sex differences in the presence and severity of alcohol hangover symptoms. J Clin Med. 2019 Jun 17;8(6). pii:E867.
二日酔いの症状の有無と重症度における性差
二日酔いは、血中アルコール濃度(BAC)が体内からほぼ0になったら始まる症状。
アルコール中毒では性差があることが報告されている。
女性の方が同じ体格の男性と比べても体脂肪が多く、水分が少ない。
アルコールは水分に分配されるが、女性は水分が少ないので男性よりも高いBACレベルに達しやすいため(Health. 1999; 23:55-64.)。
しかし、二日酔いに関しての性差の報告はない。
オランダの学生1765人(男性50.7%、女性49.3%)を対象に、過去1か月の最も激しかった二日酔いを起こした症状とアルコール量(推定血中アルコール濃度:eBAC)などを調査。
背景:
eBACをグループ分けして、症状を比較。
本文よりグラフ化して掲載
全体的に、血中アルコール濃度が増えれば、症状も増える傾向にある。
面白いのは、アルコール濃度が0.3~0.4%になると「後悔」「不安」する人の割合が減るっていうのは、あれだけ飲んだのだからしょうがないとでもなるのだろうか?
楽しい酒だったからいいかとなるのだろうか?
ここらへんは面白いところです。
サントリーのサイトで、血中アルコール濃度と飲酒量が分かるものがありました。
https://www.suntory.co.jp/arp/alcohol_calculation/
体重と飲酒量にチェックを入れると、血中アルコール濃度が出ます。
例えば、体重60㎏の人がアルコール度数5%の缶ビール350㎖を1本飲めば、
血中アルコール濃度は0.04%なんだそうです。
性差についての検討
0%≦eBAC<0.08%:最もアルコール濃度が低いグループ
性差なしであった。
0.08%≦eBAC<0.11%
男性に比べ女性に吐き気の割合が多い。
0.11%≦eBAC<0.2%
女性は、吐き気・疲労感・脱力感・めまいが男性よりも強かった。
0.2%≦eBAC<0.3%
吐き気と疲労が男性よりも女性に多かった。
0.3%≦eBAC<0.4%:最も強いアルコール濃度
性差なし
女性の方が二日酔いの症状はきついものがあるようです。
アルコール中毒になるのを防ぐため、一気飲みや無理なお酒は控えて、楽しく飲んでくださいね。
それでも二日酔いになったら、後悔だけは減るかもしれません。