都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。1日1つは論文を読んで、記録するためのブログです。

マスクの効果

マスクやフェイスシールドの効果;富岳での検討

 

https://www.carenet.com/より引用

 

マスクをする意味は、大きく2つ。

感染予防

自分以外に感染させないため

でも、その効果は?

 

感染予防⇒吸い込み飛沫量

感染させない⇒吐き出し飛沫量

でシミュレーションされた結果、

マスクなしを100とした場合、

吸い込み飛沫量は不織布マスクが70%減と最も有用

吐き出し飛沫量は、不織布80%減・布マスク約65~80%減

 

フェイスシールドなどはエアロゾルや吐き出し飛沫量には、そんなに効果なし

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不織布マスクが最も有用性が高そうですが、やはり完ぺきではありませんし、この効果をだすには、マスク装着が正しくできているという条件でのものです。

代替マスクとしては、布マスクとなりそうです。

またフェイスシールドとマスクの組み合わせについては、今回の結果では不明。

 

 

ダイナぺニアについて

2020 Aug;82(3):415-424.
 doi: 10.18999/nagjms.82.3.415.

Dynapenia and physical performance in community-dwelling elderly people in Japan

 
ダイナぺニア(Dynapenia)とは?
 
似たものとして、サルコペニアがあります。
これは、筋量低下+筋機能低下の状態です。
 
しかし、ダイナぺニアは、
筋量正常、筋機能低下の状態です。その結果、筋力の低下を認めます。
 
筋肉は、量だけでなく質も重要で、量は変わらないけど、質が落ちた状態を指します。
2012 Jan;67(1):28-40.
 
またサルコペニアBMIが比較的低値な方に認められやすいが、ダイナぺニアはBMIが高値の方が多いという報告もあります。
 
その頻度について、北海道の八雲町住人を対象とした報告。
60歳以上の213名(男性101名、女性112名)
 
サルコペニア、プレサルコペニア、ダイナぺニアの割合;
男女差では、プレサルコペニアは同程度だが、
サルコペニアとダイネぺニアは女性に多い傾向
 
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Object name is 2186-3326-82-0415-g002.jpg
 
各グループの年齢差は有意差なし
ダイナぺニアは、サルコペニアとプレサルコペニアと比べ、BMIが有意に高い

Table 2.

Characteristics of males and females in the sarcopenia, presarcopenia, dynapenia, and normal groups.

Variables Sarcopenia a Presarcopenia b Dynapenia c Normal d ANOVA
P-value
Post hoc test
Male (n=101) (n=10) (n=22) (n=8) (n=61)    
Demographic data            
Age (years) 72.1±5.9 70.8±7.1 71.3±4.7 68.7±5.1 <0.05 d < a, b, c
Body mass index (kg/m2) 21.6±2.1 22.0±2.9 25.2±2.9 24.9±3.2 <0.01 a, b <c, d
Bone mineral density (%YAM) 76.7±14.1 77.1±11.7 75.6±10.6 83.3±12.5 <0.05 a, b, c <d
aSMI (kg/m2) 6.4±0.3 6.7±0.3 7.4±0.4 7.9±0.5 <0.01 a <b <c <d
Physical performance            
Grip strength (kg) 21.1±4.3 30.8±2.6 22.9±3.9 38.4±3.6 <0.01 a, c <b <d
Walking speed (m/s) 1.07±0.23 1.27±0.18 1.15±0.17 1.29±0.19 <0.05 a, c <b, d
Back muscle strength (kg) 55.1±16.4 75.3±18.3 57.9±9.1 97.7±12.4 <0.05 a, c <b <d
Maximum stride length (cm) 104.5±12.1 114.5±12.7 102.5±9.8 123.6±10.1 <0.05 a, c <b <d
3m TUG (s) 7.3±1.4 6.4±1.0 7.1±1.1 6.0±1.2 <0.05 d <b <a, c
Female (n=112) (n=21) (n=26) (n=14) (n=51)    
Demographic data            
Age (years) 71.3±6.4 70.4±7.0 70.9±4.6 65.7±5.6 <0.05 d < a, b, c
Body mass index (kg/m2) 20.0±2.2 20.4±2.1 24.6±2.8 25.6±1.9 <0.01 a, b <c, d
Bone mineral density (%YAM) 73.3±9.0 72.0±16.6 72.1±18.5 74.7±13.2 n.s.  
aSMI (kg/m2) 5.2±0.4 5.4±0.2 6.3±0.6 6.8±0.5 <0.05 a, b <c <d
Physical performance            
Grip strength (kg) 14.7±3.7 20.3±1.7 16.3±2.1 24.8±2.5 <0.01 a, c <b <d
Walking speed (m/s) 1.15±0.25 1.31±0.23 1.20±0.19 1.32±0.24 <0.05 a, c <b, d
Back muscle strength (kg) 39.4±11.0 50.8±11.0 42.5±11.3 57.7±13.6 <0.05 a, c <b< d
Maximum stride length (cm) 103.5±14.0 109.7±10.2 101.2±12.3 111.2±11.5 <0.05 a, c <b, d
3m TUG (s) 6.9±1.2 6.5±0.9 6.8±0.9 6.3±1.0 <0.05 d, b <a, c

Values are expressed as mean ± standard deviation or as a number (percentage)

aSMI: appendicular Skeletal Muscle Index

3m TUG: 3m time-up-and-go

 
ダイナぺニアの詳細な病態生理はまだ不明な点が多いが、筋力低下の1つにはこうし考え方もある。
 
 
 

歯周病と心血管系疾患の関連性

2021 Jan 1.
 doi: 10.1111/jcpe.13418. Online ahead of print.

Periodontitis is associated with cardiovascular diseases: A 13-year study

 
タイで行われた調査(EGAT研究)。
Periodontal disease is associated with carotid plaque area: the Malmö  Offspring Dental Study (MODS) - Jönsson - 2020 - Journal of Internal  Medicine - Wiley Online Library
47-73歳の1850人が対象。13年間追跡調査した結果、
歯周病が、
無・軽度;11.7%
中等度;52.7%
重度;35.6%
 
心血管系疾患の発症数110人(5.9%)
冠状動脈疾患;82人(4.4%)
脳卒中;28人(1.5%)
 
心血管疾患の危険因子を調整後、
無・軽度と比べ重度の発生リスクは、HR=4.53(95%CI1.08-19.02)と有意差が認められた。
しかし全体でみると有意差はなし。
 
重度の歯周病は、冠状動脈疾患との関連があるとされた。
 

未成年の腰痛で多い疾患は?

2020 Nov 17;7(6):603-608.
 doi: 10.14744/nci.2020.93824. eCollection 2020.

Low back pain in children and adolescents: Real life experience of 106 patients

 
腰痛を訴える18歳未満(平均14.2歳)の106人を調査
 
危険因子への質問票;
肥満が最も多い。

Distribution of the findings accompanying non-specific low back pain and risk factors

  %
Posture disorder  
 No 74.1
 Yes 25.8
Tight hamstrings
 No 58.0
 Yes 41.9
Hypermobility
 No 70.9
 Yes 29.0
Family history
 No 72.5
 Yes 27.4
Obesity
 No 85.5
 Yes 14.5
Active sporting life
 No 75.8
 Yes 24.1
Spending time in an immobile position per day (>3 h)
 No 62.9
 Yes 37.0
 
 
診断名;
非特異的腰痛:58.7%
質問票には、
肥満;14.5%
姿勢不良;25.8%
ハムストリングの不調;41.9%
家族歴;27.4%
過可動性;29%~サッカーやバスケットなど
不動時間>3時間;37%
 
腰椎椎間板ヘルニア:22.6%
炎症性LBPや脊椎分離症などもあった。

Distribution of etiologies of the low back pain

  %
Diagnosis  
 Non-specific LBP 58.4
 Lumbar disk herniation 22.6
  Protrusion 19.8
  Extrusion 2.8
 Inflammatory LBP 5.6
 Spondylolysis 2.8
 Spondylolysis+Listhesis 1.8
 Scoliosis 4.7
 Scheuermann disease 3.7
 
ショイエルマン病;思春期後湾症(脊柱後湾症)
一般人口の1-8%の発生頻度。
10歳前後での発症が多く、主に胸椎レベルの後湾が起こる。そのため痛みの訴えは腰上部が多い。腰をうまく曲げれない(前屈障害)、お辞儀が出来ないなどの訴え。
 

ジャーキング現象について

ジャーキング現象という名前があったなんて、知らなかったです。

スリープ・スターツ(Sleep Starts)とも呼ばれるそう(Wikipedia情報)。

寝ている時に『ビクッ』となる現象の正体が判明wwwwwww : オレ的ゲーム速報@刃

無意識に起こる筋肉のけいれんの1種ですが、入眠時に起こりやすく、疲労がある場合や眠りが浅いときに起こりやすいとされていますが、詳しい機序は不明とのこと。

しかし生理現象の1つなので、心配はいらないけど、こうした現象に似た病的なものが、周期性四肢運動障害です。

むずむず脚症候群や鉄欠乏性などでおこることが多いとされています。

 

 

牛乳アレルギーの自然経過は?

Review
 
Mar-Apr 2016;4(2):196-203; quiz 204.
 doi: 10.1016/j.jaip.2015.11.024.

The Natural History of Food Allergy

 
食べ物アレルギーの自然経過は?
 
 
表I 臨床アレルギーの一般的アレルゲン食品と年齢などの特徴
食物 発症年齢 解決の速度/年齢(研究タイプ) クリニカルパール
牛乳 幼児/幼児 幼児期から後期•5歳までに50%(米国、将来) 15•2歳までに57%(EuroPrevall、ヨーロッパ、人口ベース、将来) 30•5歳までに57%(イスラエル、人口ベース、将来) 11•10歳までに43%(ポルトガル、三次医療センター、回顧展) 31•10歳で50%(米国、三次医療センター、回顧展) 13 長時間加熱された牛乳は、未調理の牛乳よりも安全に許容できます。広範囲に加熱された牛乳を食事に取り入れると、未調理の牛乳に対する耐性の発達が早まる可能性があります
幼児/幼児 幼児期から後期•6歳までに50%(米国、将来) 8•2歳までに47%(HealthNuts、オーストラリア、人口ベース、将来) 32•9歳までに50%(米国、高等教育センター、回顧展) 12 過度に加熱された卵は、調理された卵の前に安全に許容される場合があります。広範囲に加熱された卵を食事に取り入れることは、調理された卵に対する耐性の発達を早める可能性があります
落花生 幼児/幼児 幼児期から後期-珍しい•4歳までに22%(HealthNuts、オーストラリア、人口ベース、将来) 33 数の子供だけがこれらを超えているので、寛容獲得の可能性についての頻繁な再評価は示されないかもしれません
木の実 幼児/幼児期 幼児期から後期-珍しい•10%で解決(米国、高等教育センター、回顧展) 34  
大豆 幼児/幼児
6歳までに幼児期から後期まで45%(米国、高等教育センター、回顧展) 35
IgEレベルと臨床反応性との関連を調査した研究はほとんどありません。他の食品よりも高いIgEレベルでの解像度を評価することを検討してください
小麦 幼児/幼児 幼児期から後期•7歳までに50%(米国、高等教育センター、回顧展) 36  
 
年齢と食べ物アレルギーの経過;
A:牛乳 B:卵 C:大豆 D:小麦
一般的に牛乳アレルギーは予後良好とされるが、IgEレベルが高い場合は予後はあまり良くない。他のも同様の経過
図サムネイルgr1 
 
 こうした自然経過は、小児期から青年期までで、成人以降の調査は少ない。
 
今年は成人期までの調査が報告されている。
Mar-Apr 2016;4(2):196-203; quiz 204.
 
これでは、2.2%が牛乳アレルギーがあり、
アレルギーの回復率は、3歳・5歳・26歳でそれぞれ、
87%・92%・97%と予後は良好だった。
しかし、IgE介在型のアレルギーでは、成人期にアトピー性疾患を患っている可能性がある。という結果だったよう。
 
 

尾骨の解剖

Review

Anatomy, Back, Coccygeal Vertebrae

 
尾骨について。
仙骨と融合し、横突起(横溝)はあるものの、椎弓根・椎弓板・棘突起はない。
尾骨には、複数の靭帯や腱が付着する。また神経叢もある。
従来は尾骨は1つの骨と考えられていたが、画像所見から3-5個(4個が多い)のセグメント構成となっている。
座位時には、坐骨とともに三角を形成し、サポートする。
また靭帯との連携で、肛門括約筋のサポートもする。
 
外側仙骨動脈(内腸骨動脈の後部枝)と正中仙骨動脈(L4付近で大動脈から分枝)で栄養される。
 
尾骨神経叢は、S4・S5・Co1から発生する仙骨交感神経幹と肛門尾骨神経(尾骨周辺の皮下組織を支配)ともに、周辺の筋肉(肛門挙筋;腸骨尾骨筋+恥骨尾骨筋)および仙棘靭帯・尾骨靭帯・骨膜を支配する。
 
腸骨尾骨筋:坐骨棘と骨盤筋膜から始まり、尾骨下端で終わる。
恥骨尾骨筋:恥骨から始まり、仙骨下部と尾骨で終わる。この部位の損傷は出産女性で起こりやすい。

Lateral surface of sacrum and Coccyx

The Sacral and Coccygeal Vertebrae, Coccyx

 

Coccyx and Sacrum