都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

内科

糖尿病の予測

Evid Based Complement Alternat Med . 2020 Jan 14;2020:3186208. doi: 10.1155/2020/3186208. eCollection 2020. Human Tongue Thermography Could Be a Prognostic Tool for Prescreening the Type II Diabetes Mellitus Usharani Thirunavukkarasu 1, Sn…

冷え性の苦痛度

本日は、冷え性の苦痛度に関する報告です。 古谷陽一、他.冷えの苦痛はどの程度?閉経前女性の冷え性のスクリーニングに有用な基準.日東医誌.2017;68(1):12-16. 冷えの診断やスクリーニングの境界をしるための研究。 冷え性専門外来に訪れた123名のう…

肝硬変の診断精度

本日は、肝硬変について。 Udell JA, et al. Does this patient with liver disease have cirrhosis?JAMA.2012 Feb 22;307(8):832-842. 肝疾患を持つ成人患者に、肝硬変の有無を判断する方法は? 最終的に86編の報告(n=19533)が厳選され検討された。 このう…

糖尿病性足部潰瘍について

糖尿病性足部潰瘍の臨床所見について。 Boyko EJ. How to use clinical signs and symptoms to estimate the probability of limb ischemia in patients with a diabeteic foot ulcer. Diabetes Metab Res Rev. 2019 Dec 16;e3241. 糖尿病性足部潰瘍患者の四…

bow-hunter症候群について

本日は、bow-hunter症候群について。 先日、当院に肩こり・首コリを主訴に来院されている方が、数日前にめまいが起きたと言われる。 話を聞くと、臥位になった際や座位時に右側を向くとめまい誘発。左側回旋では起きない。 前屈みでは起きない。 めまいは正…

逆流性食道炎の原因となりうる食道裂孔ヘルニア

本日は、食道裂孔ヘルニアについてです。 以前も取り上げています。 「胃食道逆流症の疫学とリスク因子」 https://blog.hatena.ne.jp/ararepyon/ararepyon.hatenablog.com/edit?entry=17680117127174154239 その中で、リスク因子として食道裂孔ヘルニアがあ…

良性発作性頭位めまい症に関する最近の報告

本日は、良性発作性頭位めまい症(BPPV)についてです。 以前も取り上げていますので、参考にしてください。 ・良性発作性頭位めまい症の総説 https://ararepyon.hatenablog.com/entry/2019/05/27/163120 ・中枢性めまいの2症例 https://ararepyon.hatenablog.…

偽痛風について

本日は膠原病のなかの偽痛風について。 どこに痛みが出やすいかを調べた報告です(古い報告ですが)。 現在もそんなに変わっていないと思います。 Fam AG, et al. Clinical and roentgenographic aspects of pseudogout: a study of 50 cases and a review.Can…

口が渇くという30代女性。

先日、当院に慢性腰痛で来院された患者さん。 30代、女性で、腰痛に関する事項を問診し、鍼灸施術を行っていたのですが、会話をしていると、「最近、口が渇く。」ということを言われました。 「腰痛+口腔乾燥?」 反省を込めて、疾患頻度を調べてみました。 …

湿布や塗り薬の痛みを止める効果はどのくらい?

本日は、湿布薬と塗り薬の効果について調べてみました。 ときどき、鍼灸師の中には、湿布なんか効かないからやっても無駄というようなことを言ってる人がいると聞きます。 はたして本当にそうなのか? 効くのか?効かないのか?きちんと調べてみようと思いま…

咳の原因疾患と診断精度

本日は、咳の病歴や身体所見の精度についてです。 Otoshi T, et al. A cross-sectional servey of the clinical manifestations and underlying lllness of cougf. In Vivo.2019 Mar-Apr; 33(2): 543-549. 咳の最終診断に影響する要因を特定する目的。 対象…

浮腫の身体所見の精度は?

本日は、浮腫に対する身体所見の精度についてです。 浮腫といっても、局所性浮腫と全身性浮腫に分かれ、局所性ではリンパ浮腫、静脈性、動脈性などありますが、今回の報告ではリンパ浮腫になります。 Jayaraj A, et al. The diagnostic unreliability of cla…

足裏の神経絞扼障害

本日は、足根管症候群についてです。 足底の痛みは、糖尿病の末梢神経障害などもありますが、足根管症候群による内側・外側の足底神経の絞扼性障害もあります。 解剖: Moroni S, et al. Clinical-anatomic mapping of the tarsal tunnel with regard to Bax…

Hertoghe signについて

本日は、視診に関する1つの徴候で、Hertoghe sign(ヘルトーゲ・サイン)についてです。 以前ブログ内でも、名前だけは取り上げていましたが、今回はそれを紹介。 Parrino D, et al. Hertoghe sign: a hallmark of lepromatous leprosy. QJM. 2016 Jul; 109(7)…

腸腰筋とコルチゾールの関連性か?

本日は腸腰筋とコルチゾールについてです。 ですが、まだ分からないことなので、そうなのかな?程度で読んでもらえるといいかと思います。 清水芳樹、他.Cushing病とKlinefelter症候群の合併により亜急性に進行する両下肢近位筋筋力低下を呈した1例.臨床神…

風邪と抗生物質

本日は風邪と抗生物質についての報告です。 一般的な風邪とは、ウイルス性上気道炎を指しますが、ウイルス性ではなく細菌性の場合もあります。 ウイルス性の場合、抗生物質を飲んでも効果はありません。そればかりか耐性菌を増殖させる危険性もあります。 抗…

症例問題シリーズ

本日は、久しぶりに症例問題シリーズです。 引用文献は。 Kiersz B. Photo Round. Pain in right shoulder. J Fam Pract. 2018 Jul;67(7):439;440;442. 症例 44歳、アフリカ系アメリカ人女性. 主訴:右肩の痛み 患者は、思春期の頃から多関節痛を訴えていた。…

甲状腺機能低下症の方にはうつ病のスクリーニングをした方がいい

本日は、甲状腺機能低下症とうつ病についての報告です。 Mohammad MYH et al. Prevalence of depression among hypothyroid patients attending the primaryhealthcare and endocrine clinics of kingfahad hospital of the university (KFHU). J Family Med…

耳鳴りには、どんな鍼の方法がベストか?

本日は、耳鳴りに対する鍼施術の方法についての報告です。 引用文献は、 Kim BH, et al. A comparative study on the effects of systemic manual acupuncture, periauricular electroacupuncture, and digital electroacupuncture to treat tinnitus: A ran…

急性膵炎について

本日は、急性膵炎について、どんな症状が起きるか?身体所見は?などについてまとめてみました。 参考文献は、急性膵炎診療ガイドライン2015 急性膵炎の発生頻度は、海外の報告と比べ日本の調査は慢性膵炎の急性増悪などを対象としているため、少し異なる部…

モナ・リザからみる身体所見

本日は、モナ・リザからみる身体所見についてです。 モナ・リザは説明の必要がないほど有名なので省略しますが、 モナ・リザにはある病気の可能性が指摘されています。 それが高脂血症(高コレステロール血症)です。 目元を拡大してみると、 左眼の内側に吹き…

貧血について

本日は、貧血の分類と身体所見について。 非常にCommonでありながら、鍼灸師はどこまで把握しておく必要があるのか?は難しい部分です。 いくつかの文献を参考にまとめてみました。 貧血は、血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態。 男性ではHb13.…