偽痛風について
どこに痛みが出やすいかを調べた報告です(古い報告ですが)。
現在もそんなに変わっていないと思います。
Fam AG, et al. Clinical and roentgenographic aspects of pseudogout: a study of 50 cases and a review.Can Med Assoc J. 1981 Mar 1; 124(5):545-551.
膠原病は、結晶性関節炎・関節リウマチ・リウマチ性多発筋痛症・血管炎の頻度が高く、偽痛風は、結晶性関節炎に属します(痛風も)。
ピロリン酸カルシウムが関節内に沈着することで関節痛を起こす。
偽痛風患者50人について調べた結果、
単関節炎(50%=25人)であることが多いのですが、多関節炎(2関節32%=16人、3関節18%=9人)もあった。
年齢と発症率
70歳代と80歳代が多い傾向。
関節炎の部位:膝が最も多くて、次いで手関節と足関節、肩関節は頻度は低いが忘れない。
報告から作成
まずは、関節痛を訴える方が来られたら、外傷性の有無を問う。
外傷が否定されたなら結晶性関節炎や化膿性関節炎の可能性が上がってきます。
発赤や腫脹、全身状態はどうか?といった観察が必要となってきます。
また、こうした痛みが初めてかどうか?は問診で必ず聞く必要があります。
初めてと答えたからといって、結晶性関節炎の否定はできませんが、何度か似た関節痛を起こしていれば、可能性が上がります。
この報告内で、鍼灸師に必要なのはこのぐらいでした。