都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

リウマチ性多発筋痛症の痛みの特徴

リウマチ性多発筋痛症(PMR)について。

 

Review
 
2012 Sep;8(9):509-21.
 doi: 10.1038/nrrheum.2012.97. Epub 2012 Jul 24.

Clinical Features of Polymyalgia Rheumatica and Giant Cell Arteritis

 

巨細胞性動脈炎とPMRは併存することが多いことから、発症も50歳以上の女性に多い。

PMRの15-30%に巨細胞性動脈炎が併存

巨細胞性動脈炎の50-90%にPMRが併存

⇒頭痛の有無は確認する‼

 

典型的な疼痛部位は、

肩痛(肩甲上腕関節滑膜炎、肩峰下や三角筋下の滑液包炎、上腕二頭筋の腱鞘滑膜炎)

大腿~臀部痛(大転子部や坐骨結節の滑液包炎)

後頚部痛や腰痛(腸腰筋棘突起間の滑液包炎)

手関節痛(手背・手掌の腱鞘炎)

 

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痛みの特徴は、

数週間から数か月かけて進行。

急性発症で、発症日がはっきりしていることも多い。⇒亜急性~皮膚筋炎・多発性筋炎、慢性~関節リウマチ

関節周囲炎を反映して、安静の姿勢から動き出しや動作の途中に発生する

両側性で、万歳ができない、椅子からの立ちあがりがスムーズにできないなど。

上腕二頭筋腱の圧痛、肩峰下の棘上筋腱付近の圧痛、三角筋の把握痛など。

夜間や起床時が日中よりも強く出る傾向にある。

 

随伴症状;これらが前面にでて、痛みはそこまでということもある

倦怠感

微熱⇒高熱の場合巨細胞性動脈の併存の可能性高い;不明熱扱いになることも多い

食欲不振

体重減少

 

こうした特徴を押さえておくと、あれっと思うことに繋がります。