雑誌:
> J Orthop Surg Res. 2025 May 27;20(1):528. doi: 10.1186/s13018-025-05959-x.
タイトル:
Mechanisms and management of self-resolving lumbar disc herniation: bridging molecular pathways to non-surgical clinical success
著者:
Yan Zhao 、 Zhiwei Jia , Abudunaibi Aili , Aikeremujiang Muheremu
症例は40歳の女性
L5/S1の腰椎椎間板ヘルニアと診断された。
NSAIDs、温熱療法、マッサージ、鍼治療、運動療法といった非外科的治療を行なっていた。
2年後には、痛みなどの症状が大幅に改善傾向を示し、MRI撮影を行うと、ヘルニアの消失が確認された。
ときどき、こうしたケースは見聞きします。
椎間板ヘルニアの症状は、ヘルニアによる神経圧迫だけでは起こりにくく、
圧迫+血流障害
によって痛みなどの症状が引き起こされるとされています。
そのため、鍼灸やマッサージなどの目的は、患部の血流改善となり、
ヘルニアの消失は第一目的とすることはあまりありません。
しかし、この症例のようにヘルニア消失を引き起こすメカニズムが分かり、そこに鍼灸が関われるならば、もっと鍼灸の役割が増えるかもしれません。
現時点ではまだそこには至っていません。
腰椎椎間板ヘルニアの消失
ヘルニアの自然吸収は炎症、血管新生、マクロファージ浸潤、マトリックス分解、免疫、アポトーシスとオートファジー、 椎間板脱水などがメカニズムに関連

改めて、人の体は不思議なもので、興味が尽きません。