脂肪はどこへ行く?
本日は、ダイエットに関わる報告です。
Meeman R, et al. When somebody loses weight,where does the fat go? BMJ. 2014 Dec 16; 349:g7257.
よくダイエットや筋力トレーニングをする際に、「脂肪を燃焼させる」ということを聞きます。
医師や栄養士、パーソナルトレーナーの計150人に、「脂肪が減るとそれはどこへ行くのか?」を質問し、その回答は、
「脂肪はエネルギーまたは熱に変換される」という回答が多かった。
その他、脂肪は代謝され、汗や排泄物に混ざり体外へ排出されるという答えや筋肉になるという答えもあった。
私もエネルギー源になるのだと思っていました。
しかし、実際はそうではないようです。
ここでいう脂肪は、中性脂肪を指します。
中性脂肪の化学式はC55H10406 となり、
炭素・水素から構成されています。
これを運動などで代謝されると、C55H10406+78O2→55CO2+52H2O となり、
二酸化炭素と水に変換されます。
すなわち、脂肪は代謝されると、「二酸化炭素と水に変わる」のだそうです。
この脂肪の変換割合は、二酸化炭素に84%、水に16%が変わるそう。
脂肪を10㎏落とすためには、酸素29㎏が必要で、これにより生み出される二酸化炭素の量は28㎏(脂肪8.4㎏+酸素19.6㎏の分)、水分11㎏(脂肪1.6㎏+酸素9.4㎏の分)になる。
つまり、体重減少により生じる脂肪は、呼吸で多くは排出されていることになります。
だから、単に呼吸をいっぱいすればいいというわけではないと思います。
過呼吸になったりする可能性があるためです。
やはり、有酸素運動が一番適した方法なのでしょう。