Heberden結節
本日は、手の関節痛について。
Mies Richie A. et al. Diagnostic approach to polyarticular joint pain. Am Fam Physician. 2003 Sep 15; 68(6): 1151-60.
関節痛が多関節に及ぶ場合、広範な原因検索が必要になる。
その際に6つのヒントが役に立つ。
1.年齢
2.炎症の有無や範囲
3.症状の分布
4.関節外症状
5.疾患の経過
6.人口統計(疫学)
これらを把握しておくと、疾患の鑑別に役に立つ。
例えば、炎症性の関節炎では、触知可能な滑膜炎と朝のこわばりが発生することが多い。状態が悪化すれば、発熱・体重減少・疲労が生じる。
症状の分布では、例えば、DIP関節にのみ変形性関節をきたすheberden結節がある。関節リウマチでは、DIP関節は侵されないので、鑑別ポイントとなる。朝のこわばりは30分以内。
乾癬性関節炎はDIP関節炎を起こすことがあるため、四肢や頭部などに発疹(紅斑)がないかを確認する必要がある。
また、PIP関節のみに同様の病変があれば、Bouchard結節となる。
関節部分で診るポイントが変わってくるので、一度整理しておくと分かりやすい。