変形性股関節症の臨床検査の精度
明けましておめでとうございます。
本日は、変形性股関節に有用な臨床検査は?です。
先日、当院に20年来の変形性股関節症で、病院からは人口関節を勧められているが、ふんぎりがつかないと言う方がいました。
正直、そこまで私も知識に乏しいため、少し調べてみたら、今回の報告をみつけたので、読んでみました。
Metcalfe D, et al. Does this patient have hip osteoarthritis? The rational clinical examination systematic review. JAMA. 2019 Dec 17;322(23):2323-2333.
変形性股関節症と強く関連する臨床所見を特定する目的。
疼痛を訴えることが多く、その疼痛範囲
鑑別疾患;
大転子疼痛症候群?
梨状筋症候群
ストレス骨折(疲労骨折のこと?)
炎症性関節炎
腰椎神経根症状
骨盤腫瘍
骨壊死
骨盤脆弱性骨折
知覚異常性大腿痛
非筋骨格系(鼠経ヘルニア・骨盤内疾患・腹部大動脈破裂など)
各臨床所見は、3件以上の報告があるものを使用。
その結果、
1110名の1324の股関節データが集まり、そのうち509(38%)が変形性股関節とレントゲンで診断された。
これらの患者の訴えは、股関節痛か鼠径部痛だった。
病歴で有用なもの;
変形性関節症の家族歴と変形性膝関節症の既往歴、年齢、朝のこわばり<60分、大腿部の内側?深部ってこと?が最も痛い、臀部が最も痛む、階段を昇るもしくはスロープを歩いて下る際に痛む、休憩後の第一歩が痛む、歩行時痛、座位で痛みが緩和
変形性股関節症に有用な身体所見;外転筋の筋力低下、足を引きずる、鼠経靱帯・大腿筋膜張筋の圧痛、スクワットで大腿後部の痛み、外転ないし内転で鼠径部痛、スカウアーテスト、内転で痛む、hip internal rotationで痛み、3方向での可動域制限、股関節内転の可動域低下、可動域の低下、外転の低下など
スカウアーテスト;股関節と膝関節を屈曲して、内旋外旋しながら荷重する。痛みがでれば陽性
可動域の範囲;
所見の組み合わせでの精度;
主訴が鼠径部痛の診断アルゴリズム
という感じなんだそう。
ところどころ分からない英語がありちゃんと理解するには読み込まないといけないかもしれませんが、大まかなイメージはできてきたかな。