足裏~踵が痛いのです
足底の痛みは、「足底腱膜炎」や「モートン病」などが知られています。
足底筋膜炎もありますが、これは、足底腱膜炎と同じものです。
今日は、足底腱膜炎についてまとめました。
足底腱膜は、踵骨の内側から、第1-5̪趾基節骨に付く。
これにより、足の縦アーチを形成・支持している。
(BMJ.2016 Jun 3;353:i2175.)
ランニングなどで腱膜変性が次第に起こり、足底中央部あたりから踵の範囲に痛みが起こる。
しかし、炎症徴候(発赤・腫脹・熱感)は基本的には観察されないため、最近では足底腱膜症と呼ぶこともあるようだ(Am Fam Physician.2004;70:332-338.)。
一般的な症状としては、歩き始めの1歩目が特に痛い、踵の腱膜付着部が圧痛があるなどである。また、踵だけでなく足底中央部の圧痛やつま先立ち、母趾の背屈などでも痛みが誘発されることがある(足底中央あたりのケースは約3割~4割)。
誘因として、偏平足や踵骨棘、糖尿病などが挙げられている。
糖尿病は末梢神経障害の有無には関係なく、足底腱膜を変性させることが報告されている(PLoS One.2017 Mar 30;12(3):e0174529.)
約90%の症例は、保存的治療で改善するが、1割は難治性を示す(J Am Acad Orthop Surg.2014 Jun;22(6):372-80.)
ストレッチや消炎鎮痛薬、インソールなどが効果があるとされている(BMJ.2016 Jun 3;353:i2175.)。
足底腱膜症について、簡単にまとめるとこんな感じですかね。