距骨について
足 関節の 機能解剖
一 人体 解 剖 か ら紐 解 く足 関節 の 機 能一
壇 順 司
理 学療 法学 第 40 巻第 4 号 326〜330頁 (2013年)
足部は、唯一地面と接して身体を支える。さらに足関節と連動しながら身体の動作を誘導する。
人体には約200-206個ほどの骨があるが、足部には片足28個、両足で56個の骨がある。
つまり、人体の骨のうち、1/4が足部に集中していることになる。
足部・足関節の動きは形態・機能が複雑だが、
基本的な動きは、
矢状面での内外側を軸とした背屈・底屈
前額面での前後軸での外返し・内返し
垂直軸での内転・外転
となる。
しかし、実際には足部と足関節を分けて考えることは出来ず、
例えば、回内=背屈+外転+外返し、回外=底屈+内転+内返し
のような複雑な動きが組み合わさった複合動作になる。
これらの動きは、
距腿関節
距骨下関節(ST関節)
Chopart関節(ショパール関節)⇒距舟関節+踵立方関節
Lisfranc関節(リスフラン関節)
が関与する。
このうちリスフラン関節を除く関節には、距骨が関わる。
この距骨は、筋肉が付着しないので、一度ずれると、自力でもとに戻しずらい骨です。
距骨に異常があると、上記の3関節に少なからず影響が出てきます。
よって、足関節の動きが悪くなり、膝や骨盤にも影響が及ぶと思われます。