頚髄症の身体所見
本日は、頚髄症で行われるシミズ反射について。
正式には、scapulohumeral reflexと呼ぶようです。
Spine (Phila Pa 1976). 1993 Nov;18(15):2182-90.
Scapulohumeral reflex (Shimizu). Its clinical significance and testing maneuver.
下顎反射や上腕二頭筋反射の間の頚椎症の身体所見
下顎反射は脳幹(主に橋)を
上腕二頭筋反射はC5-6で、
C1-4はブラインドゾーンだった。
そこで、シミズ反射。
肩甲棘(下画像A・B)、もしくは肩峰(下画像C・D)を叩く方法
それにより、肩甲骨挙上もしくは肩関節の外転が起こると陽性となり、筋伸張反射の亢進と捉える。
シミズ反射の動画;
http://www.dailymotion.com/video/x3bvbz_the-scapulohumeral-reflex-of-shimiz_news
シミズ反射の精度について;
健常者でも、90名中5名(5.6%)は陽性となった。
頚髄症患者では、225名中41名(18.2%)が陽性
脳卒中患者17名中11名(64.7%)が陽性
だった。
頚髄症や脊損患者と脳卒中患者さんでは、片側性なのか両側性なのか?
頚髄症や脊損では、95.1%が両側性、
脳卒中では、18.2%が両側性
だった。
頚髄症は、C5以下が頻度は多いですが、
僧帽筋線維を叩き、副神経やC1~C2-3あたりの反応をみることができると思われます。
少し練習は必要ですが、覚えておくと便利そうです。