都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

頚髄症の身体所見

本日は、頚髄症で行われるシミズ反射について。

正式には、scapulohumeral reflexと呼ぶようです。

 

 1993 Nov;18(15):2182-90.

Scapulohumeral reflex (Shimizu). Its clinical significance and testing maneuver.

 
下顎反射や上腕二頭筋反射の間の頚椎症の身体所見

下顎反射は脳幹(主に橋)を

上腕二頭筋反射はC5-6で、

C1-4はブラインドゾーンだった。

 

そこで、シミズ反射。

肩甲棘(下画像A・B)、もしくは肩峰(下画像C・D)を叩く方法

スクリーンショット 2020-01-21 15.16.30

それにより、肩甲骨挙上もしくは肩関節の外転が起こると陽性となり、筋伸張反射の亢進と捉える。

スクリーンショット 2020-01-21 8.52.41

 

シミズ反射の動画;

http://www.dailymotion.com/video/x3bvbz_the-scapulohumeral-reflex-of-shimiz_news

 

シミズ反射の精度について;

健常者でも、90名中5名(5.6%)は陽性となった。

頚髄症患者では、225名中41名(18.2%)が陽性

脳卒中患者17名中11名(64.7%)が陽性

だった。

 

頚髄症や脊損患者と脳卒中患者さんでは、片側性なのか両側性なのか?

頚髄症や脊損では、95.1%が両側性、

脳卒中では、18.2%が両側性

だった。

 

頚髄症は、C5以下が頻度は多いですが、

僧帽筋線維を叩き、副神経やC1~C2-3あたりの反応をみることができると思われます。

少し練習は必要ですが、覚えておくと便利そうです。