非麻痺側を温めると痙縮が和らぐ
本日は、全日本鍼灸学会九州大会で大分にいます。
脳卒中に関する発表をしてきます。
本日の論文は、脳卒中後の痙縮に対して、非麻痺側温熱刺激の効果を検討したものです。
Li S, et al. Different effects of cold stimulation on reflex and non-reflex components of poststroke spastic hypertonia. Front Neurol. 2017 Apr 28;8:169.
13名の片麻痺患者を対象に、麻痺側の肘を伸ばす装置(5°/s or 100°/s)を使用。
50°伸ばす前に、非麻痺側の母指球に45℃の熱刺激・0℃冷刺激・室温32℃の3種類を行い、トルクの変化を観察。
その結果、
室温に比べて、冷刺激は11.0%のトルク増大。
熱刺激は6.3%のトルク減少が起きた。
寒い日には、痙縮が強まることは経験則で知られてはいたが、今回の結果はそれを客観的に検討したものです。
また、麻痺側の痙縮を抑制するには、非麻痺側の温熱刺激が有用であることにもつながると思います。