ドライアイと鍼
本日は、ドライアイ症状に対する鍼のシステマチックレビューです。
Lee MS, et al. Acupuncture for treating dry eye: a systematic review. Acta Ophthalmol. 2011 Mar;89(2):101-6.
14のデータベースから、言語制限なしで、鍼と従来の治療法を比較したRCTを集積。
バイアスはコクラン基準を採用。
最終的に6編のRCTが厳選された。
6編の主な内容;
3編は眼球乾燥症またはシェーグレン症候群に対して、鍼と人工涙液の効果比較。
3編は、鍼+人工涙液vs人工涙液の比較
評価には、
BUT:break-up time of tears
CFS: cornea fluorescent staining
Schirmer I test
Response rate
などが使用されている。
使用経穴;
曲池・合谷・三陰交・太谿・四白・迎香・血海・陰陵泉・豊隆・攅竹・糸竹空・陽白・承泣・足三里・照海・百会・少沢・後渓などが使われている。
得気については記載がないものが多い。
これらに20-30分の範囲で置鍼。
回数は10-30回の範囲。
比較結果;
シェ-グレン症候群などの疾患に対して、鍼治療は人工涙液よりも有意な効果が認められた。
いずれの評価においても、鍼は有意な効果が認められた。
これらの結果は、限定的ではあるが、鍼の有効性が示唆される結果。
サンプルサイズが多く、方法論の質の高い研究が今後は必要だが、期待できる結果でした。