都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

ドライアイと鍼

本日は、ドライアイ症状に対する鍼のシステマチックレビューです。

 

Lee MS, et al. Acupuncture for treating dry eye: a systematic review. Acta Ophthalmol. 2011 Mar;89(2):101-6.

 

14のデータベースから、言語制限なしで、鍼と従来の治療法を比較したRCTを集積。

バイアスはコクラン基準を採用。

最終的に6編のRCTが厳選された。

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6編の主な内容;

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3編は眼球乾燥症またはシェーグレン症候群に対して、鍼と人工涙液の効果比較。

3編は、鍼+人工涙液vs人工涙液の比較

 

評価には、

BUT:break-up time of tears

CFS: cornea fluorescent staining

Schirmer I test

Response rate

などが使用されている。

 

使用経穴

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曲池・合谷・三陰交・太谿・四白・迎香・血海・陰陵泉・豊隆・攅竹・糸竹空・陽白・承泣・足三里・照海・百会・少沢・後渓などが使われている。

得気については記載がないものが多い。

これらに20-30分の範囲で置鍼。

回数は10-30回の範囲。

 

比較結果;

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シェ-グレン症候群などの疾患に対して、鍼治療は人工涙液よりも有意な効果が認められた。

いずれの評価においても、鍼は有意な効果が認められた。

 

これらの結果は、限定的ではあるが、鍼の有効性が示唆される結果。

サンプルサイズが多く、方法論の質の高い研究が今後は必要だが、期待できる結果でした。