都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

咀嚼痛の臨床症状

本日は、咀嚼に関する痛みについての報告です。

 

鹿嶋光司、他.咀嚼筋における筋・筋膜痛(Myofascial pain)患者の臨床的検討.J Jpn Soc TMJ.1997;9(2):366-374.

 

咀嚼筋;咬筋や側頭筋は、筋筋膜痛が生じやすい部位の1つ。

そして、他の部位の痛みも併発しやすい。

臨床症状などを検討した。

 

対象は、顎関節症と診断された193名の患者の中で、咀嚼筋障害(顎関節症Ⅰ型)に該当し、3か月以上の鈍痛・触診で痛みが誘発・咀嚼筋の圧迫で痛みが放散するの3点を満たした患者49名(男性16名、女性33名)を筋筋膜性痛患者とした。

 

この対象者は、

顎関節症患者全体の25.4%、顎関節症Ⅰ型のうち70%を占める割合だった。

平均年齢:418.±19.8歳(16歳~75歳)。

 

随伴症状;

f:id:ararepyon:20200113151036p:plain

多彩な症状があるが、頚部痛や肩こり、頭痛の随伴が多い。

 

要因や治療法;

f:id:ararepyon:20200113151048p:plain

左右いずれかで噛む癖がある人が多いよう。

くいしばりなどは、もう少し多いかと思ったが、意外と少ない。

 

治療法はスタビリゼーション型スプリントが最も多かった。

f:id:ararepyon:20200113152803p:plain

マウスピースのようなもの。

 

今回の報告では、咀嚼筋の痛みが頭痛などを引き起こすのか、それとも頭痛により咀嚼痛が起こるのか?は分からなですが、関連はありそうな頻度です。経験則からも関連性は高いと思います。

「米国口腔顔面痛学会による口腔顔面痛の評価、診断、管理の指針 第5版」の中で、

咀嚼筋障害の筋痛は、

1.局所性筋痛

2.拡散を伴う筋膜性疼痛

3.関連痛を伴う筋膜性疼痛

に分類されるとされています。

このいずれかに属する可能性が高いので、咀嚼痛を訴える方には、

肩こりや頚部痛、頭痛、腹部症状なども視野に入れてもいいと思います。