手と口がしびれたら。
本日は、手口症候群について。
手が痺れる。足が痺れる。これらが単肢の痺れの場合、脳疾患の可能性は0ではないが、可能性は低い(最初から否定はしないけど)。
でも、手と一緒に口も痺れるという場合、脳障害を考えます。
これを手口症候群と呼びます。
WH Chen. Cheiro-oral syndrome: A Clinical analysis and review of literature. Yonsei Med J.2009 Dec 31;50(6):777-783.
76人の手口症候群の症状;浮動性めまい(83.7%)を伴うことが多い。
手口症候群は視床障害だと思っていましたが、そうではないこともあるようです。
橋27.6%
視床21.1%
大脳皮質15.8%
が多いようです。
発生部位によって、手口症候群の症状が少し異なるようです。
タイプⅠ:左右いずれかの口と同側の手が痺れる
タイプⅡ:両側の口と手が痺れる
タイプⅢ:口と手のいずれかが両側でいずれかが片側
タイプⅣ:口と手の痺れが対側になる
タイプⅠが最も多いが、両側性もあることは知らなかった。
神経学的悪化を認めた症例の提示がしてありました。
手と口がしびれるといっても、患者さんは口の痺れよりも手の痺れだけが気になって言わないこともあり得ます(その反対に口の痺れが気になって手を言わないことも)。
必ず、手の痺れを訴える方の場合には、口の痺れはないか?を確認するようにすることを忘れないようにしたいものです。
自分も忘れることがあるので、ここは注意が必要です。