咀嚼と骨密度
体力科学 第 69巻 第 4 号 317-325(2020)
骨密度に異常のない若年女性において咀嚼能力と骨密度は関連する
森田 恵美子1, 2,横山 久代1, 3*,竹田 良祐4,山科 吉弘2,河合 英理子1,福村 智恵
18-26歳の女子大学生156名を対象に、咀嚼筋能力と骨密度の関係を調査。
評価;
骨量:超音波骨密度計測 Tスコア
咀嚼能力:ガム咀嚼(噛むほど色が変わる) ΔE
身長
体重
握力計測
栄養摂取
結果;
対象の27.6%(43名)が、骨密度減少していた。
骨密度減少群では、骨密度正常群に比べ、総エネルギー摂取量と炭水化物摂取量が有意に少ない(タンパク質・カルシウム・ビタミンDは有意差なし)。
骨密度正常群とΔEは弱い相関が認められたが、骨密度減少群とΔEには相関は認めらなかった。
骨密度が正常な場合、咀嚼能力は関連があるが、
骨密度が減少している場合、咀嚼能力よりも他の要因が関与していることが示唆された。
若年女性であっても、骨密度が減少している方が約3割もいるようです。
こうした方が将来どのような推移で骨量に変化をきたすのかは興味があります。
そして、どういった対策をすれば、この進行を抑えられるのか?