乾癬性関節炎の腱付着部炎
本日は、乾癬性関節炎の腱付着部炎についての評価などについて。
Rheumatology (Oxford). 2020 Mar 1;59(Supplement_1):i21-i28. doi: 10.1093/rheumatology/keaa042.
Enthesitis in psoriatic arthritis (Part 3): clinical assessment and management.
Mease P1,2.
ここでの要点は、3つ。
1.腱付着部炎は、リウマチ性疾患の中で、乾癬性関節炎(PsA)に特徴的な症状
2.腱付着部炎は、治療の有効性を評価する指標にもなる。
3.現在の治療薬などは一定の有効性を示している。
腱付着部炎の指標;ABCはそれぞれの臨床指標のよう
ここらへんを意識して爪が少し白くなる(5分の1程度)ぐらいに圧迫して痛みがあるか?などを観察する。
Aは、6箇所と少ないため、簡便だが、見逃しの可能性があるとのこと。
Bは18箇所だが、点数は16点が最大(膝下の2箇所は1点らしい)
Cは使用実績は少ないようです。
これらの部位は、線維筋痛症の圧痛場所と似ています。
別々に覚えるのは大変です。
アキレス腱はPsAに特異的と覚えておくといいかもしれません。
線維筋痛症もPsAも、圧痛には、中枢性感作が関与していると考えられているとのことですが、詳しくは割愛します。
これらの腱付着部炎の有病率は約20~60%台に入りそうです。
こうした症状があれば、活動性の場合が多いとのこと。
治療には、TNF、IL-12/23、IL-17、IL-23、T細胞、IL-6などが使用されている。
その有効性は一定の効果が示されている。
あっちもこっちも痛いなんていう場合は、押してみて圧痛を確認する。