都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

患者さんの話は何分?

本日は、問診で患者さんの話は何分ぐらい続くのか?を調べたもの。

 

Langewitz W, et al. Spontaneous talking time at start of consultation in outpatient clinic:cohort study. BMJ. 2002 Sep 28; 325(7366):682-683.

 

 

医師は、外来診察において、患者さんの話が始まって約22秒でさえぎる。

これは医師が患者さんがいつまで話し続けるか分からず不安感からそうなると考えられる。

そして、患者さんの話がどれくらいつづくのかを調査した報告は過去に1編だけなので、調査した。

 

調査場所は、大学病院の内科外来

患者さんの話始めから医師に会話を委ねる時点(例えば、先生はどう思いますか?といった風)までを計測。

医師は、うなずきなどは行うが、質問はしない。

5分以上経過したら中断。

 

最終的に335名の患者さん(うち、平均年齢42.9±18.2歳、女性53%)の会話が計測できた。

 

その結果、

図1

 

平均の自発会話時間は、92秒(±105秒);中央値59秒だった。

患者の78%は2分以内で終了。

7名が5分以上。

 

年齢との相関;r=0.41;p<0.001

と年齢が高くになるにつれ、会話時間は延びた。

17-29歳;77秒

30-49歳;92秒

50-87歳;108秒

 

医師は、患者さんは重要な話をしていると感じて話を聞いていた。

 

こうしたことは、鍼灸院でも同様だと思います。

 

もしかしたら、鍼灸院の方が話は長いかもしれませんね。

 でも、その話を聞いている時間は決して無駄な時間ではなく、ときに重要なファクターを含んでいる場合があります。

 

よく色んな所で言われますが、傾聴は大切です。