蝶形骨から考える美容
本日は、美容と蝶形骨の関係についてです。
蝶形骨は、目や鼻、顎といった顔面部を構成します。
そのため、これらの歪みと蝶形骨は大きく関係します。
蝶形骨の上眼窩裂には、三叉神経の第1枝の眼神経、上眼静脈、外転神経、滑車神経、動眼神経が、
正円孔は、三叉神経第2枝の上顎神経、
卵円孔は、三叉神経第3枝の下顎神経
が通過します。
表情筋には、筋紡錘や腱がないため、筋を伸長するには、顔面神経や三叉神経の関与が示唆されており、顔のたるみやゆがみとも関係してくると考えられます。
また、蝶形骨はトルコ鞍を形成し、そこに脳下垂体が収まります。
脳下垂体はホルモン産生に関わり、
成長ホルモン
甲状腺刺激ホルモン
副腎皮質ホルモン
性腺刺激ホルモン(黄体形成ホルモン・卵胞刺激ホルモン)
プロラクチン
抗利尿ホルモン(バゾプレッシン)
が産生・分泌される場所にもなり、
何らかの影響がでるかもしれません。
蝶形骨は、咀嚼筋(咬筋・側頭筋・外側翼突筋・内側翼突筋)のうち、
外側・内側翼突筋の起始部でもあります。
この筋肉は、顎を左右に動かすなどの作用があり、蝶形骨の歪みが生じれば、筋も歪み、顎がゆがむという流れが想定できます。
こうした蝶形骨は、顔からはこめかみ部分でしか触ることができないと思います。
こめかみの高さが異なる場合、蝶形骨の歪みを考えてもいいかもしれません。
しかし、それだと施術に難渋するかもしれませんので、そんなときは、筋膜で考えるのも1つの方法です。
深前線;Deep Front Line:DFL
このままでは、分かりにくいですが、3つに分けると少し分かりやすくなります。
側頭骨ー蝶形骨ー咽頭ー3つに分かれる(前・中・後)
前ー喉頭ー舌骨上下筋群(嚥下に関与)ー胸骨柄の後ろを通り、横隔膜と連結ー大腰筋ー小転子ー内転筋群ー後脛骨筋
中ー蝶形骨ー心膜ー胸膜ー横隔膜ー後線と連結
後ー蝶形骨ー脊椎前方にある前縦靭帯、脊柱起立筋と連結ー横隔膜と連結ー腰椎で前線と連結
なので、蝶形骨かな?と思ったら、このルートの中を刺激すると、変化であるかもしれません。
私は、後脛骨筋を刺激することが多いので、経穴では三陰交穴を選ぶことが多いです。
なにかの参考になれば。