2021-05-19 酒さに鍼治療が有効だった症例報告 Case Reports Medicine (Baltimore) . 2018 Aug;97(34):e11931. doi: 10.1097/MD.0000000000011931. Treatment of Rosacea using acupuncture for improving the local skin microcirculation: A case report Yacen Gao 1, Weipeng Lin, Sisi Zhou, Guoqi Shi, Jun He, Yongjun Chen 症例;52歳、女性 酒さと診断され、メトロニダゾール・抗真菌薬・ステロイド軟膏を行うも効果は不十分。 鍼治療を行う1か月前に薬は中止した。 既往歴;子宮筋腫による子宮全摘 アレルギー;特になし 酒さのステージ1 ステージ分類;4つのタイプと1つのバリアント サブタイプ1:毛細血管拡張症を伴うまたは伴わない紅潮および持続性の中枢性顔面紅斑(発赤)を臨床的特徴として含む紅斑性毛細血管拡張性酒皶。 サブタイプ2:一時的な中枢性顔面丘疹または膿疱、あるいはその両方を伴う持続性の中枢性顔面紅斑を特徴とする丘疹膿疱性酒皶。 サブタイプ3:不規則な表面結節性を伴う皮膚の肥厚、および肥大が見られる肉腫性酒皶。これは、鼻(鼻瘤)、あご、額、頬、または耳に発生する可能性があります。 サブタイプ4:眼とまぶたのさまざまな部分の炎症を含む眼の関与を特徴とする眼性酒さ。症例の最大58%に見られることがありますが、診断されていないことがよくあります。 変異体:非炎症性で、硬い、茶色、黄色、または赤色の皮膚丘疹、または均一なサイズの結節を特徴とする肉芽腫性酒皶。 Cochrane Database Syst Rev . 2015 Apr 28;2015(4):CD003262.よりGoogle翻訳したものを掲載。 鍼治療の方法; 1週間に3回の施術を受けた。 使用経穴;Yintang(EX-HN3)、両側Taiyang(EX-HN5)、両側Yingxiang(LI20)、およびChengjiang(CV)⇒下記図のBを参照 1-3mmの刺入深度、15分おきに雀琢?を3回行った。 3回の鍼治療が終了し、症状の改善傾向が認められた。 (A)鍼治療の前。(B)鍼治療中。(C)鍼治療開始から1週間後。(D)鍼治療の6ヶ月後 この効果は、治療後6か月は持続。 治療中の有害事象は特になし。 また鍼治療のレーザードップラーによる評価も行っており、 鍼治療中は、血流が減り、治療後に再灌流している。 鍼治療前(A)、治療中(B)、および鍼治療後(C)の顔面および鼻の領域の灌流。右上の写真の色は皮膚の下の灌流の強さを表し、赤い領域は灌流の豊かさを表しています。下のパネルの黒い線は顔の領域の平均灌流値を表し、青い線は選択した鼻の領域の平均灌流値を表します(上のパネルの顔の写真では白い線のフレームとして示されています)。値が安定した後、30秒の平均灌流値を選択しました。 Pubmedで検索する限り、見つけられた酒さに対する鍼治療の報告です。 酒さは、発生頻度10%程度と多く、女性に多く、平均年齢42歳程度とされています。 しかしその発生機序も不明で、外用剤などに難治性を示すことも多い。 鍼治療は酒さのステージ1に対しては有用となる可能性が示唆されるものです。 今後の症例蓄積などが必要です。