都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

食事と美容・認知の関係;動物研究

都築毅.健康維持に有効な日本食とは.日本食生活学会誌.2019;30(2):71-78.

 

各年代の1週間当たりの食事内容を調査し、同様の内容をマウスに摂取させ、

外見の老化度や認知機能などを調査した。

 

各年代の食事内容;

1960年は炭水化物が多く、タンパク質や野菜が少ない傾向

2005年は、炭水化物が少なく、野菜がやや多い傾向

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  1960年 1975年 1990年 2005年
穀類 496 382 295 262
いもおよびでん粉類 65 67 70 63
砂糖および甘味類 12 15 5 4
豆類 44 72 66 55
種美類 0.9 0.4 2.1 1.6
野菜類 179 238 254 278
果実類 66 194 130 129
きのこ類 4 9 13 17
藻類 10 13 4 1
魚介類 77 92 89 83
肉類 19 61 71 74
卵類 19 43 39 36
乳類 27 103 128 124
油脂類 3 9 13 15
嗜好飲料類 9 11 18 15
調味料および香辛料類 29 43 37 33

 

これをPFCバランスに換算すると、

タンパク質(P);13-20%、脂質(F);20-30%、炭水化物(C);50-65%

の範囲であった。

年代別では、

2005年;P16.1%、F25.8%、C58.1%

1990年;P16.9%、F21.4%、C61.7%

1975年;P15.1%、F17.1%、C67.7%

1960年;P12.2%、F9.8%、C77.9%

  エネルギー(Kcal) タンパク質(g) 脂質(g) 炭水化物(g)
2005年 436 17.6 12.5 63.3
1990年 413 17.5 9.8 63.7
1975年 411 15.5 7.8 69.6
1960年 394 12 4.3 76.7

 

これらをマウスに摂取させ観察すると、

24週齢では各群に有意差はなかったが、48週では1975年に比べ2005年や1960年は外見の老化が進んでいた。

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 また認知機能についても、48週には、2005年と1960年に比べ、1975年の食事は認知機能の低下が軽減されていた。

寿命も1975年が最も長かった。

 

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2005年の食事と比べ、1975年の食事は、老化を遅らせる何かがあるということは分かったそう。

その何かは、PFCバランスのみでは説明できず(1960年以外のPFCバランスにそこまで大きな差はないため)、摂取成分の違いが考えられる。

 

例えば1975年のタンパク質として、魚や大豆の摂取は他の年代と比べて多い傾向にあり、ミネラルとして藻類も1975年が最も多かった。他の年代と比べ、どの食材も過不足なく摂取できているようにも見えます。