アセトアミノフェンによる薬剤性肝障害
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1i01.pdf
カロナール®やタイレノールA®などの市販薬にも含まれているアセトアミノフェンは、薬剤性肝障害をおこすことがあります。
機序として、中毒性と特異体質性とがあるとされています。
肝障害の報告は、全薬物中約 12.6 %(解熱・鎮痛薬 11.9 %、痛風・高尿
酸血症治療薬 0.7 %)、と抗生物質に次いで多い。
多い順に、ジクロフェナクナトリウム、アセトアミノフェン、ロキソプロフェンナトリウム、アセチルサリチル酸、メフェナム酸、イブプロフェン、インドメタシン、プラノプロフェンと続く。総合感冒薬による肝障害も少なくない。
臨床型としては、
肝炎型が 50.0 %、混合型が 32.2 %、胆汁うっ滞型が 14.9 %、劇症肝炎が2.9 %で、DLST は 63.7 %と高率に陽性である。
慢性飲酒者は、非飲酒者と比べて発生しやすいとされています。
1回の服用で発症する方もいれば、2年ほど継続した服用で発症するかたもいるので、服用歴はあまりあてにはなりません。
無症状のこともありますが、
倦怠感・発熱・発疹・黄疸・嘔気嘔吐・かゆみなどが急激に発生もしくは持続することがあります。
なんとなく最近、体がだるいという訴えで鍼灸院に来られた際に、カロナール®などアセトアミノフェンのお薬を服用していないか?を聴取することは大切になります。