都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

こむら返りについて

 
2005 Oct;32(4):431-42.
 doi: 10.1002/mus.20341.

Muscle Cramps

 
こむら返りは、突然の有痛性の筋痙攣。
高齢者の35-60%に認められることが報告されている。
全年齢では、生涯に95%が経験する。
激しい痛みが、48-72時間持続することがある。
 
病因(要因)と考えられているもの;
・明らかな原因はなし
 高齢者の夜間けいれん
 運動関連
・下位運動ニューロン障害
 筋委縮性側索硬化症 
 ポリオ後
 神経根・神経障害
代謝障害
 妊娠
 尿毒症
 肝硬変
 甲状腺機能低下症
 副腎機能低下症
・急性の細胞外容量の枯渇?
 汗・けいれん
 下痢・嘔吐
 利尿作用
・薬剤性~利尿薬・LABA(長時間作用型β2刺激薬・スタチン・β刺激薬・β遮断薬・ARBベンゾジアゼピン・テリパラチド・ドネペジル・ビンクリスチン・シスプラチン
・遺伝
カリウムチャネルへの抗体?
とされている。
 
特に高齢者では、薬剤のチェックは必要
しかし、夜間の下腿以下のこむら返りならば、特に精査は必要なし。
大腿部に及ぶ・日中に起こる・筋力低下あり・筋委縮あり・線維即性攣縮がある、場合は精査必要。
腰部脊柱管狭窄症や末梢神経障害(糖尿病性など)、冷えなどが原因となることが多い。
 
若年者では、単発では問題ないが、繰り返す場合は神経筋疾患の可能性を考慮する。
 
治療としては、就寝前のストレッチや芍薬甘草湯が有用(臨床医薬.1999;15(3):499-523.)。