合谷穴の解剖からみる血流増加の機序
本日は、日本の鍼灸師による報告
Umemoto K,et al. Acupuncture point "Hegu"(LI4) is close to the vascular branch from the superificial branch of the radial nerve. Evid Based Complement Alternat Med. 2019 Jun 25; 2019: 6879076.
合谷は橈骨神経の枝から血管枝に近い
合谷(LI4)は末梢循環不全の治療穴として用いられる。これまでに、皮膚交感神経を抑制し皮膚血流量を増大させることなどが報告されている。
これらの末梢循環の障害は、橈骨神経の枝(SBRN)の領域に起こる。このSBRNは血管枝(VB)も有しており、これまでにSBRNやVBの分布に関する報告はあるが、経穴との位置関係については報告がない。
そこで20人(40本)の腕で、LI2~LI5の経穴とSBRNとVBの位置関係について調査。
その結果、
LI2:64.2±8.2mm
LI3:42.0±7.5mm
LI4:4.3± 4.3mm
LI5:33.0±4.8mm
とLI4は他の経穴と比べて距離が近いことが判明した。
これは、合谷の刺激が、最も橈骨動脈に対してアプローチするのに適した場所であることを指すと考えられる。
という感じの内容でした。
また、距離から分かることは、合谷を使った血流改善を行うには、4mmちょっとでいいということで、切皮ぐらいの刺激で皮膚血流は改善しうることになるだろうと思う。
こうした報告は、臨床をしているとなかなか読まなかったけど、勉強しないといけないな~と思いました。
面白かったです。