307名の中等度から重度の
レイノー現象患者を対象にした報告では、
原発性
レイノー現象から二次性に移行したのは年間1%程度(
Arthritis Rheum 2006; 54: 1974–1981.)。
臨床症状:皮膚の色の変化、しびれ、腫脹
3相変化が一般的。
1相:血管痙攣誘発性虚血による蒼白
2相:組織低酸素症によるチアノーゼ
3相:組織再灌流による紅潮
一部では3相のない2相性変化のこともある。
疫学;
女性7.8%vs男性5.8%と女性に多い
日本は他の国と比べて有病率は低く、女性2.1%vs男性1.1%
最も高い国はフランスで、女性11.7%vs男性6.3%
40歳前後で発症することが多く、それ以降では、二次性の可能性がさらに高くなる。
1/3は家族歴あり
病態生理;
血管の痙攣が考えられている。
末梢血流は、内因性と外因性の影響を受ける。
内因性~血管緊張・交感神経・血液粘度・ホルモン物質
手足の皮膚血管は、交感神経によってのみ調節される。よって血管拡張には交感神経線維の抑制が必要となる。
レイノー病患者は、上腕動脈と指動脈の血管内拡張圧が正常な人と比べて弱いとされる。この特徴は二次性
レイノーでより顕著。
肢端チアノーゼ;
1896年に青と赤の2相性変化を示す最初の報告あり。この反応は手首や足首におよぶこともあった。⇒SpO2は正常となる。
レイノー病と比べて、鼻や耳などに反応がでることはさらに稀。
冷感は伴うこともあるが、痛みは通常なし。⇒痛みや潰瘍、壊疽があれば他の疾患を考える。
青色とは限らず、黄色や茶色がかった色のこともある。
特徴として、Crocqの兆候がある。
圧力を加えると、末梢から中枢に向かって不規則な血液の戻りがある?⇒爪でいうクインケサインと似てる感じ?
20-30歳の女性に多い。⇒ホルモン調節の影響がある。
低
BMI・神経性食思不安症・悪性腫瘍・屋外職業・クーラーなどが誘因となりうる
10%程度に家族歴あり。