2020-09-28 うつ病と鍼灸 Randomized Controlled Trial Complement Ther Med . 2019 Aug;45:295-302. doi: 10.1016/j.ctim.2019.03.015. Epub 2019 Mar 27. Can acupuncture combined with SSRIs improve clinical symptoms and quality of life in patients with depression? Secondary outcomes of a pragmatic randomized controlled trial Bingcong Zhao 1, Zhigang Li 2, Yuanzheng Wang 3, Xuehong Ma 4, Xiangqun Wang 5, Xueqin Wang 6, Yilin Liang 7, Xinjing Yang 8, Yang Sun 2, Meng Song 2, Tianwei Guo 9, Tuya Bao 10, Yutong Fei 11 うつ病治療で用いられるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に鍼刺激を組み合わせた効果について検討。 SSRIは、細胞内にセロトニンが再取り込みを阻害し、脳内のセロトニン濃度を上げることで、神経伝達をスムーズにすることで、抗不安や抗うつの作用を促す薬剤。 SSRIと似ている薬剤で、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)もある。 対象は、中国の6つの病院で、 SSRI単独治療;156名 SSRI+手動鍼(MA);161名 SSRI+鍼通電(EA);156名 3群の背景; 評価;ハミルトンうつ病スケール(HAMD-17)、WHOQOL-BRFEスコア 結果; HAMD-17の経過 6週後において、MA併用はretardation factorでSSRI単独と比べ有意な改善を認めた。 EA併用は、anxiety/somatization factorとsleep disturbance factorでSSRI単独と比べ有意な改善を認めた。 WHOQOL-BRFEでは、 EA併用は、SSRI単独と比べ、全体的なQOLの改善を示したが、MA併用では心理的な健康のみ改善を認めた。 プラセボ効果の除外が不十分ではあるものの、鍼通電と手動鍼の併用で、効果が少し異なることなどが示唆される結果でした。