急性石灰化頚長筋腱炎
Severe neck pain and odynophagia secondary to acute calcific longus colli tendinitis: a case report
頚部痛+嚥下障害
急性石灰性頚長筋腱炎を疑う。
非感染性の炎症性疾患であり、C1-C2領域に起こることが多い。
一般的な症状は、首の痛み、こわばりを伴う頚部の可動域制限および嚥下障害。
発生頻度は10万人/年あたり0.5人と低い。
2017年のケースシリーズでは、患者の62.5%が50代男性【Medicine (Baltimore). 2017;96(46):e8343.】
別の報告では男性は30%だったとするものもある(平均年齢46.6歳)【Clin Orthop Surg. 2018;10(2):204–9.】。
NSAIDが有効とされているが、治療ガイドラインなどはなし。
頚長筋の上斜部の環椎停止部に石灰(ハイドロキシアパタイト)沈着がおこる。
CT画像;C2領域に石灰化
MRI T2強調画像;
発生機序としては、
1.頚長筋の血流不全・過使用による組織変性から石灰化
2.石灰化した組織が細粒化し、周囲へ播種
3.その過程で炎症が起こる
とされている。