都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

家庭用血圧計で末梢動脈疾患の診断精度

2020 Jul 15;S0741-5214(20)31570-6.
 doi: 10.1016/j.jvs.2020.05.077. Online ahead of print.

Diagnostic accuracy of automated oscillometric determination of the ankle-brachial index in peripheral artery disease

 
末梢動脈疾患(PAD)を疑う際に、上肢と下肢の血圧比を求めるABIという方法がある。
通常この測定法では、ドップラー法が用いられるが、この方法では機器が専用のものになり、病院でも置いてない所は多い。
そこで、オシロメトリック法による血圧測定を応用してABIを行うことでの精度を検討した。
 
201名の対象者から、ドップラー法とオシロメトリック法の比較を行った結果、
両者のABIは正の相関を認めた。
 
Diagnostic accuracy of automated oscillometric determination of the ankle-brachial  index in peripheral arterial disease - Journal of Vascular Surgery
 
診断精度も、
カットオフ値0.9の場合、
オシロメトリック法(エラー除外):感度74%、特異度97%
オシロメトリック(エラー含む):感度86%、特異度95%
 
カットオフ値を1.0とした場合
オシロメトリック法(エラー含む):感度94%、特異度92%
 
エラーがでた割合:PADなしで7%、PADありで28%
オシロメトリック法では、数値エラーがでる割合が多い。
 
使用には制限があるかもしれないが、鍼灸院でも活用できるABIの測定方法と思われます。