都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

絞扼性障害について

2020 Jul 22;5(4):e829.
 doi: 10.1097/PR9.0000000000000829. eCollection Jul-Aug 2020.

Entrapment neuropathies: a contemporary approach to pathophysiology, clinical assessment, and management

 
絞扼性障害は、末梢神経障害で一般的で、
生涯リスクとして最も高いのは手根管症候群が10%、次いで肘部管症候群や坐骨神経痛(1.6-43%と幅がある)が挙げられる。
基礎疾患に糖尿病がある場合のリスクは84%となる。
 
坐骨神経痛は治療しないでおくと、2年後には23%が悪化、29%は安定、48%は改善していたとする報告がある(
2010 Feb 1;35(3):264-71.
 )。これだけだと予後は良好なように思えるが、少なくとも1年間は1/3が痛みが続く
 
 
リスクファクター;
神経内虚血・浮腫、神経内線維症、脱髄・神経変性、神経炎症、軸索輸送の変化、中枢神経系の影響、心理社会的要因などが関与。
最近では遺伝的要因も示唆されているよう。
 
神経障害性疼痛の評価リスト;
 
 
手根管症候群と間違えやすいので注意;
 
 
ベッドサイドで行える検査;
主にAβ線維とAδ線維の鑑別になる。