緑内障点眼薬の副作用からの発展
本日は、緑内障治療薬の副作用からの発展について。
日本国内の緑内障有病率は5%程度と推測されている。
しかし、未治療のものであったり、潜在的な患者も想定されており、実際の患者数はもっと多いと示唆されている。
出光俊郎、他.ラタノプラスト点眼薬による眼瞼部の多毛症.臨皮.2002;56(5増):158-160.
ラタノプラスト(商品名:キサラタン®)は、プロスタグランジンF2αで緑内障の点眼薬の1つ。
ブドウ膜強膜流出路への房水量を増加させ、眼圧を低下させる。
この点眼による副作用として、眼瞼部の多毛症がある。
その出現頻度を調査した報告では、43例全例に眼瞼多毛が出現したとされる。
また長期間の使用により、色素沈着が出現することも報告されている。
この他の点眼薬でも頻度は異なるが、発生することが報告されている。
イソプロピルウノプロストン点眼;眼瞼部多毛は20%の頻度(臨眼.2000;54(5):775-778.)
こうした副作用から、薄毛治療に応用することが期待されているよう。
また現在では、まつげ美容液として応用され、まつげを長くするもの商品もある。
緑内障の治療薬としては、副作用という扱いになるかもしれませんが、
考え方を変えると、別のアプローチに応用できるというものでした。