都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

急性肝炎の初期症状は?

本日は、急性肝炎A型とB型の初期症状について検討した報告です。

 

急性肝炎は、A型・B型・C型・D型・E型の5タイプある。

一般的には、経過良好ですが、まれに劇症型肝炎に移行するケースが1-2%程度ある。

 

本日の論文は、

Karacaer Z, et al. Changes in acute viral hepatitis epidemiology in thr Turkish adult population: A multicenter study. Turk J Gastroenterol. 2018 Mar; 29(2): 177-182.

 

急性肝炎患者を対象に、症状を一覧にした。

A型患者(HAV):320名

B型患者(HBV):470名

C型患者(HCV):10名

HAV+HBV:15名

 20代~40代の方が多い。

f:id:ararepyon:20190825075922p:plain

 特に季節性などはありません。

f:id:ararepyon:20190825075937p:plain

 

それぞれのタイプ別に症状をまとめたら、

f:id:ararepyon:20190825075951p:plain

 

これをグラフ化してみました。

 

 

f:id:ararepyon:20190825075325p:plain

特に急性肝炎に特異的な症状は少ないようです。

ですが、結膜黄染や黒色尿はHAVHBVには多そうです。

また頭痛がC型で飛びぬけてますが、N数が少ないので、保留。

HBVに比べてHAVは発熱の頻度が高い傾向にありそうです。

 

風邪ぎみという患者さんが来られても、鵜呑みにはしないことが大切で、しっかりとチェックすることが大切です。インフルエンザの流行時期ではないときに、インフルエンザ様の訴えがあれば、本症を疑うのもありかもしれません。