胃食道逆流症の疫学とリスク因子
GERD疫学:最近の動向
日消誌.2017;114:1781-1789.
逆流性食道炎の男女別リスク因子
総合検診.2018;45(6):729-734.
胃食道逆流症(GERD)は、
欧米では、慢性咳嗽の原因第3位で、
咳嗽・胸やけ・呑酸・咽喉頭違和感などの症状がある。
2015年GERD診療ガイドラインが発行され浸透してきている。
GERDは、びらん性GERDと非びらん性GERD(NERD)に大別される。
びらん性GERDの有病率は、平均12.0%(検診対象)、平均10.8%(外来対象)となり、増加傾向にある。
GERD症状の有訴者率(有病率)は7.7-24.1%とされ、びらん性GERDの有病率よりも高いことから、NERDの占める割合も高いと推測される。
リスク因子や関連因子としては、
胃酸分泌亢進
萎縮性胃炎なし(男性のみ)
食生活の欧米化
食道裂孔ヘルニア
BMI高値~体重増加
などがある。
GERDは、バレット食道→バレット腺癌へと移行する可能性があるため、
放置することなく、適切に対応していくことが必要である。
鍼灸師は、こうしたリスク因子や症状がある場合、可能性を考慮し対応することが求められる。