2021-03-11 アレルギー性鼻炎に関する診断精度 Review Ann Intern Med . 2004 Feb 17;140(4):278-89. doi: 10.7326/0003-4819-140-4-200402170-00010. Evidence-based diagnostic strategies for evaluating suspected allergic rhinitis Karna Gendo 1, Eric B Larson アレルギー性鼻炎は一般的な鼻疾患の1つで、アメリカでも有病率は10-25%とされる。 アレルギー性鼻炎における詳細な検査を行う必要があるか? 経験に基づく治療薬の決定でいいか? などを決めるには、最初の診察が重要となる。 不必要な検査や薬を減らすために、科学的な診断精度を導く必要がある。 そのアレルギー性鼻炎の診断精度(陽性尤度比;LR+、陰性尤度比;LR-) 特に高い精度を示したものを太字で LR+ LR- 誘因 花粉や動物でアレルギー性鼻炎症状 6.7 0.15 ネコで症状増悪 5.1 0.44 花粉や動物でアレルギー性結膜炎症状 4.4 0.09 動物で発症 4.2 0.34 ネコやイヌが誘因や増悪因子 4.2 0.81 雑草により増悪 6.5 0.65 木により増悪 4.9 0.52 草にて増悪 4 0.4 花粉で誘発 2.5 0.49 カビで増悪 2.1 0.73 ハウスダストや花粉で鼻症状が誘発や増悪 3.3 0.39 ほこりで誘発 1.2-1.8 0.49-0.65 家を掃除すると誘発 2.3 0.73 既往 花粉症 4.8 0.58 アレルギー性鼻炎と診断されている 1.9-2.6 0.13-0.80 喘息・蕁麻疹・アレルギー性鼻炎のいずれかの既往 2.1 0.76 家族歴 家族が喘息・蕁麻疹・アレルギー性鼻炎のいずれかを既往 3.4 0.7 季節性 夏に増悪 3.3 0.52 鼻炎症状が季節性 1.7 0.7 季節性で増悪 1.6 0.59 過去1年間を通じて症状あり 1.4 0.78 眼症状 痒くて涙目を伴う鼻症状 1.3-2.5 0.50-0.51 アレルギー性結膜炎と診断 1.4 0.07 呼吸器症状とは別に眼がかゆい 1.1 0.86 鼻症状 前年1年間で風邪ではないくしゃみ・鼻汁・鼻閉あり 1.3-1.4 0.14-0.65 症状が日によって変化する 1.1 0.89 特に誘因と既往・家族歴を重点的に質問することと、アレルギー性結膜炎との鑑別が重要。