2021-06-15 咀嚼筋痛に対する鍼とボトックスの比較 Randomized Controlled Trial J Appl Oral Sci . 2021 Jun 4;29:e20201035. doi: 10.1590/1678-7757-2020-1035. eCollection 2021. Botulinum toxin type A and acupuncture for masticatory myofascial pain: a randomized clinical trial Giancarlo DE LA Torre Canales 1, Mariana Barbosa Câmara-Souza 2, Rodrigo Lorenzi Poluha 1, Cassia Maria Grillo 3, Paulo César Rodrigues Conti 1, Maria da Luz Rosário de Sousa 3, Renata Cunha Matheus Rodrigues Garcia 2, Célia Marisa Rizzatti-Barbosa 2 4 咀嚼筋痛に対する鍼とボトックスの比較 研究デザイン;RCT 3ヶ月以上の咀嚼筋痛がある18-45歳の女性を、 鍼グループ(平均年齢30.3±6.9歳) ボトックスグループ(平均年齢34.6±6.5歳) 生理食塩水グループ(平均年齢30.8±6.9歳) に無作為に割り付け。 それぞれ18名ずつ。 鍼治療部位;合谷・曲池・聴宮・行間・肩井・風池・陽陵泉・攅竹・廉泉・糸竹空 ボトックスと生理食塩水の注射部位;咬筋や側頭筋 評価;VAS、圧痛閾値、筋電図 結果; VASは、治療前と比べて3群ともに改善を認めた。 3群比較では、生理食塩水グループに比べ、鍼グループとボトックスグループは有意な改善。 鍼とボトックスのグループに有意差なし。 圧痛閾値は、治療前と比べボトックスグループのみ改善を認めた。 3群比較では、生理食塩水に比べボトックスが有意な改善を認めた。 表1 治療前後の各グループの疼痛圧閾値(kg / cm-2)の平均および標準偏差(SD) グループ/ PPT-筋肉 ベースライン 1ヶ月 一時的 鍼 0.67(±0.27)Aa 0.73(±0.19)Aa ボツリヌス毒素A 0.54(±0.22)Aa 0.92(±0.29)Ab 生理食塩水 0.61(±0.23)Aa 0.66(±0.33)Aa 咬筋 鍼 0.67(±0.23)Aa 0.72(±0.18)Aa ボツリヌス毒素A 0.53(±0.19)Aa 0.88(±0.25)Ab 生理食塩水 0.57(±0.17)Aa 0.64(±0.25)Aa 筋電図は、咬筋(A)と側頭筋(B)においてボトックスが有意な改善。 鍼やボトックスが咀嚼筋痛に有効とする報告はあったけど、両者を比較した初めての報告らしいです。