都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

皮膚瘙痒症に対して鍼灸はエビデンスが不足

皮膚瘙痒症診療ガイドライン 2020.日皮会誌:130(7),1589-1606,2020

 

皮膚瘙痒症は、発疹は認めないが痒みを訴える疾患。

全身性のかゆみ(汎発性皮膚瘙痒症)の場合は、腎不全や肝障害、血液疾患などの基礎疾患に伴うことがある。最多は老人性乾皮症(ドライスキン)によるもの。

この痒みのメカニズムはまだよく分かっていない。

 

分類;

汎発性皮膚瘙痒症 Generalized pruritus(withoutskin inflammation)
広い範囲または体表面の特定の部位に限局せずに痒みを生じるもの.
特発性皮膚瘙痒症(Idiopathic pruritus)
加齢性皮膚瘙痒症(Pruritus in the elderly)
症候性皮膚瘙痒症(Symptomatic pruritus)
妊娠性皮膚瘙痒症(Pregnancy-associated pruritus)
薬剤性皮膚瘙痒症(Drug-induced pruritus)
心因性疾患による皮膚瘙痒症(Psychogenic pruritus)
限局性皮膚瘙痒症 Localized pruritus(withoutskin inflammation)
体表面の限られた部位に固定して痒みを生じるもの.
肛囲・陰部瘙痒症(Anogenital pruritus)
頭部瘙痒症(Scalp pruritus)
など
特殊型:Notalgia paresthetica,Brachioradial pruritus

 

これらのすべてではないにせよ、鍼灸は有用なケースがあると思われるが、報告例も少数で推奨記載はない。

症例報告から地道に有用性を検討し、可能ならば機序についても明らかにしていくことが必要。