2021-08-30 橈骨神経麻痺の下垂手 Case Reports Pract Neurol . 2018 Dec;18(6):520-521. doi: 10.1136/practneurol-2018-001971. Epub 2018 Jun 12. Synkinetic wrist extension in distinguishing cortical hand from radial nerve palsy Francesco Brigo 1 2, Giammario Ragnedda 2, Piera Canu 2, Raffaele Nardone 2 3 下垂手(Wrist Drop)は、 高位橈骨神経麻痺(上腕中央を圧迫されて起こる) 低位橈骨神経麻痺(後骨間神経の圧迫、前腕内側) 脳梗塞(precentral knob;中心前回外側で中心溝に接する部分:Motor hand areaを指す) で起こる。 高位と低位の鑑別は、感覚障害の有無が参考となり、 高位では感覚障害を認めるが、必発ではないことに注意が必要。 脳梗塞と橈骨神経麻痺の鑑別の参考となるのが、 synkinetic contraction これは、 下垂手のように手をだらんとした状態(下写真の左)で、拳をにぎる動作をすると、 手首の伸展がおきることを指す(下写真の真ん中)。 これは脳梗塞でも保たれる。 しかし、橈骨神経麻痺の場合は、握り拳をつくろうとすると、手首の屈曲が強まる(下写真の右)。 鑑別の精度は不明ですが、日常臨床でも簡単にできる検査です。