慢性炎症は繰り返す子宮内膜の損傷と修復により起きた結果とされる。
この過程では、自律神経や感覚神経からの神経メディエーターが関わるとされる。
迷走神経(コリン作動性)は、腹腔内の臓器を支配し、炎症制御に関わることが報告されおり、子宮内膜も密に分布してはいるが、炎症とのかかわりは不明な点が多い。
まずは、迷走神経の関わりを調査する目的で、
子宮内膜症患者(n=45)と健常人(n=42)の自律神経(心拍変動)を調査。
その結果、副交感神経の抑制が起こっており、交感神経とのバランスが破綻していることが示唆された。
次に、迷走神経を切断したマウスで
子宮内膜症の発症にどう影響するか?を観察。
その結果、切断することで、発症が促進された。
次に、迷走神経を刺激(VNS)すると進行を抑制できるのか?をマウスで観察。
発症から2週間後にVNSを行った。
その結果、
有望な治療効果を示した。
VNSはいつでも行っても効果はないかもしれませんが、初期であれば有用かもしれません。