日焼け止めを使った際の血中濃度を調べた報告
日焼け止めの成分について。
Matta MK,et al. Effect of sunscreen application on plasma concentration of sunscreen active ingredients: A randomized clinical trial. JAMA. 2020 01 21;23(3):256-267.
米国食品医薬品局(FDA)では、日焼け止め成分の体内暴露を0.5ng/ml以下と基準を設けている。
日焼け止めの
ローション
エアロゾルスプレー
非エアロゾルスプレー
ボンプスプレー
の4形態で、
アボベンゾン
オキシベンゾン
オクトクリレン
ホモサレート
オクチサレート
オクチノキサート
の有効成分6種の経皮吸収を検討。
その結果、
程度の差はあるが、体内に有効成分が吸収され、血液中に浸透することが分かり、アメリカの基準値を超えることが判明した。
効果が半減する期間である半減期が長く、平均27.3~157.4時間とされるも、
研究期間中の重篤な有害事象は認めず、皮疹が14例のみ。
著者は、日焼け止めを控えるようにするべきということが言いたいわけではない。
としているようです。
アボベンゾンは、プールの水素と反応することで、腎臓や神経系に影響を及ぼす可能性、オキシベンゾンは男女の不妊症に関係しそうといったことが示唆されています。
今回の観察機関では副作用などの有害事象は少なかったようですが、
長期間の観察で判断する必要があります。