都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

脳卒中の超早期リハは死亡率が上がる

2020 Nov 3;10.1212/WNL.0000000000011106.
 doi: 10.1212/WNL.0000000000011106. Online ahead of print.

Fatal and non-fatal events within 14 days after early, intensive mobilization post stroke

 
Abstractのみ。
 
脳卒中の超急性期リハビリに関するAVERT研究:a very early rehabilitation trial
 
脳卒中発生から24時間以内に離床を開始。
座位や立位といった運動を14日行うVEM;very early mobilizationグループ(n=1054)と
通常リハグループ(n=1050)に割り付け。
 
対象の年齢中央値72歳、NIHSS7(4-12)。
 
14日以内に、
VEMの48名が、通常ケアの32名が死亡。
年齢や脳卒中重症度を調整後のオッズ比(死亡リスク)1.76(95%CI:1.06-2.92、P=0.029)。
 
死亡率3.8%というVEMの結果。特に80歳以降に多かった。
 
さらに脳卒中の進行もVEMで悪化。
超早期リハは死亡率を上げる。
 
超急性期だけでなく、亜急性期の脳卒中リハビリも有効性なし。
多くの大規模研究での結果が蓄積されているが、日本のリハビリは未だ変化の兆しはなし。
どうなっていくのでしょうか?