2020-11-01 リンパ管の老化 PLoS One . 2020 May 1;15(5):e0232356. doi: 10.1371/journal.pone.0232356. eCollection 2020. TGF-beta and TNF-alpha cooperatively induce mesenchymal transition of lymphatic endothelial cells via activation of Activin signals Yasuhiro Yoshimatsu 1 2 3, Shiori Kimuro 1, Joris Pauty 4, Kazuki Takagaki 5, Sanae Nomiyama 5, Akihiko Inagawa 1, Kentaro Maeda 2, Katarzyna A Podyma-Inoue 1, Kentaro Kajiya 5, Yukiko T Matsunaga 4, Tetsuro Watabe 1 2 リンパ管は不要な水分や老廃物を処理する。 最近、老廃物がリンパ管に流入するところが動画で公開されています。 www.youtube.com リンパ管も加齢により老化し、数や密度が減少するとされる。 しかしその老化メカニズムは、分かっていない。 今回は、皮膚リンパ管の内皮細胞が形質転換することで老化するのでは?という仮説に基づいて検証した。 ※形質転換とは、「異なる種類の細胞に変化する」こと https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002998 まずは、20歳代の若年層と40-60歳代のマチュア層のリンパ管比較を行った。 その結果、老化割合はマチュア層で多く確認された。 次に、リンパ管内皮細胞を培養し、そこに形質転換させる成長因子を加えた。成長因子には、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)を用いた。 それにより、リンパ管の内皮細胞の形質転換が促進され、リンパ管の機能が低下した。 リンパ管の機能低下は、皮膚の老廃物が蓄積することに繋がります。 それが、美容にどんな影響を及ぼすか? 顔のしわのある部分とない部分では、リンパ管の数に差があり、シワがある部分は少なくなるとされた。 紫外線をリンパ管に当てると機能低下したとしている。 紫外線⇒リンパ管の機能低下⇒真皮層の老廃物蓄積⇒コラーゲンやエラスチンの分解⇒シワ形成 https://corp.shiseido.com/jp/newsimg/archive/00000000000905/905_a5c92_jp.pdf また、リンパ管の機能低下⇒むくみ⇒皮下脂肪が蓄積していく⇒たるみ に繋がっていくとしている。 リンパ液の脂肪酸という成分が漏れ出ると、脂肪細胞を刺激してしまうとのこと。 https://corp.shiseido.com/jp/newsimg/archive/00000000001834/1834_a4z87_jp.pdf