都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。1日1つは論文を読んで、記録するためのブログです。

TheNNT

NNT:Number Needed to Treat;治療必要数

ある介入を対象者に行った場合,1人に効果が現れるまでに何人に介入する必要があるのかを表す数字です.

たとえば,治療A⇒有病率10%が5%に、治療B⇒有病率50%が25%に減少した場合、これらの減少率はともに50%.しかし絶対的な値をみると同じとは思えません.

そこで,NNTという指標が生きてきます.

NNTは1/((介入前有病者数/全対象者数)-(介入後有病者数/全対象者数))

で求めます.

前述の例ですと,それぞれの実験で100人を対象としていたとすれば,治療AではNNT=1/(10人/100人-5人/100人)=20,治療BではNNT=1/(50人/100人-25人/100人)=4となります.

治療Aでは20人に治療すれば1人に効果が現れるのに対し,治療Bでは4人に治療すれば1人に効果が現れるといえるので圧倒的に高い効果を得たことになります.

http://jspt.japanpt.or.jp/ebpt_glossary/nnt.html引用

 

研究報告では、統計学的な有意差で効果のありなしを判定することが多いですが、

NNTについて記載される報告は少ないの現状です。

 

TheNNTは、質の高い研究報告のみを扱い、NNTについての情報を発信しているサイトです。

www.thennt.com

 

例えば、降圧薬は、死亡・心臓発作・脳卒中のイベント発生率を減少させるか?

  • 125に1人助けられました(死を防ぐ);NNT=125
  • 67人に1人助けられました(脳卒中の予防);NNT=67
  • 100人1人助けられました(心臓発作の予防*);NNT=100

だった。

しかし同時に薬による害が発生することもある。

その場合は、NNH:Number Needed to Harm として表す。

上記の場合、NNH=10(副作用や投薬中止)

とされ、有効性と有害性のバランスで選択することが大切です。

 

鍼灸に関しては1件だけありました。

Review
 
2016 Apr 19;4:CD007587.
 doi: 10.1002/14651858.CD007587.pub2.

Acupuncture for the prevention of tension-type headache

 
成人の慢性緊張型頭痛に対する鍼の効果
 
50%の頭痛の頻度を改善と評価
 
NNTは、
3人に1人は頭痛の頻度が50%減少(通常のケアと比較して):NNT=3
11人に1人は頭痛の頻度が50%減少(偽の鍼治療と比較して):NNT=11
と良好な結果だった。
 
NNH=416(副作用:通常ケアと比較して)
NNH=20(副作用:偽鍼と比較して)
だったとのこと。
 
NNTとNNHは、統計がよく分からなくても、理解しやすいのでもっと文献でも記載がふえるといいなーと思います。