都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

Beevor徴候

. 2005 Jun; 76(6): 869–870.
PMCID: PMC1739674
PMID: 15897515

Significance of Beevor's sign in facioscapulohumeral dystrophy and other neuromuscular diseases

 

胸髄領域の病変での身体所見のようです。

今回、はじめて知りましたが、

仰臥位で頭を挙上することで、おへその位置が変わるか?

というもののようです。

おへそが上方へ移動したら陽性。

 

 

胸髄病変の神経診察 - 医学事始 いがくことはじめ

http://igakukotohajime.com/2020/09/01/%E8%83%B8%E9%AB%84%E7%97%85%E5%A4%89%E3%81%AE%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E8%A8%BA%E5%AF%9F/

 

https://n.neurology.org/content/neurology/86/24/e250/F1.medium.gif

(IJIMS), 2014, Vol 1, No.5, 192-194.

 

機序;

正常では、おへその位置が変わることはない。

これは、腹直筋の上部と下部が連携して収縮することで、おへそが上下に引っ張られて変わらない。

しかし、胸髄10-12レベルは、下部腹直筋を支配しており、この胸髄レベルの障害が起こると、おへそを下に引っ張ることができなくなり、おへそは上に移動する。

 

なので、Beevor徴候が陽性となれば、

Th10-12レベルの障害が考えられる:脊髄腫瘍や脊髄梗塞などの脊髄疾患、脱髄性疾患など、顔面肩甲上腕型ジストロフィーも陽性になるそう。

 

あまり使う事はないかもしれませんが、知っていると役に立つことがあるかもしれません。