2020-09-14 冷たいもので頭が痛くなる2パターン Observational Study Cephalalgia . 2017 Apr;37(5):464-469. doi: 10.1177/0333102416650704. Epub 2016 May 19. Experimental provocation of 'ice-cream headache' by ice cubes and ice water Stephan Mages 1, Ole Hensel 1, Antonia Maria Zierz 1, Torsten Kraya 1, Stephan Zierz 1 かき氷を食べて、頭痛がする人がいます。 これをアイスクリーム頭痛(Ice-Cream headache)と呼びますが、別にBrain Freezeと呼ぶこともあります。 今回の報告は言わば偶然の産物とも言えるかもしれません。 本来の目的は、実験的にアイスクリーム頭痛を誘発する方法として、 角氷と氷水、アイスクリームなどがあるが、どの方法が最も誘発させるのか? もしくは頭痛に違いがあるかを調べることが目的であった。 そこで、角氷と氷水でどちらが誘発されやすいか?を調べる(クロスオーバーデザイン)ことにした結果、 角氷では77人中9人(12%) 氷水では77人中39人(51%) と氷水で有意に多かった。 これだけだと、氷水が最も誘発させる方法だと結論付けられるが、 両者では、少し結果が異なる部分がでてきた。 痛みの部位;差がなく、こめかみや前頭部に多かった。 痛みの質; 氷水:刺すような鋭い痛み 角氷:圧迫される痛み 強度;氷水がより強かった 頭痛が出現するまでの潜時; 氷水:中央値15(4-97)秒 角氷:中央値68(27-96)秒 と氷水が早く出現 氷水の場合、26%が最初の頭痛と異なる2つめの頭痛がきたと訴えた。 こうした結果から、 アイスクリーム頭痛には2種類あるのではないか? ということが示唆された。 頭痛に限らず、 痛みにはfirst painとsecond painがあることは生理学で習う。 これは痛みの質が異なること、神経伝導速度が異なること などが挙げられる。 今回の結果の潜時のような差は神経線維の違いではないだろうが、 アイスクリーム頭痛にも2パターンあってもおかしくはない。