都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

小児アレルギー性鼻炎について

本日は、小児におけるアレルギー性鼻炎と睡眠といびきの関係についての報告です。

 

浜行義、他.小児アレルギー性鼻炎ー症状といびきの関連性ー.日耳鼻.2019;122:969-975.

 

小児のアレルギー性鼻炎は現在増加中。

通年性アレルギーが多く、ほかのアレルギー疾患も合併しやすい。

しかし、小児アレルギー性鼻炎の症状の実態は報告数が少ない。

 

そこで、

小児アレルギー性鼻炎患者の睡眠やいびきが症状把握に有効かを検討。

 

対象は、

学校検診で鼻所見を指摘された児童のうち、病院受診をした12歳以下76名(男児41名、女児35名、平均年齢8.9歳)

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問診表による回答をしてもらった。

問診表~鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみ、咳、いびき症状の有無・日本アレルギー性結膜疾患QOL調査票(JACQLQ)・OSA-18 で構成。

 

総鼻症状(TNSS)として、JACQLQの鼻症状4項目の総点とした。

睡眠の質は、OSA-18を用いて評価。

 

その結果、

鼻症状の出現は85.6%

いびきは22.4%に出現。

アレルギー抗体検査~ダニ83%、スギ70.3%

 

OSA-18総点とTNSSの相関

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いびきとの関連;

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いびきがあった場合、症状は悪い。

 

小児のアレルギー性鼻炎では、いびきが症状から睡眠の質が低下する。

いびきがでると、アレルギー性鼻炎の症状悪化が示唆される。

 

アレルギー性鼻炎がある患児では、いびきの有無が1つの判断材料となりそうです。