ゴルフ骨折
本日は、少し古い文献です。
私はゴルフはしないので、詳しくは分かりませんが、先日渋野選手がゴルフのメジャー大会で優勝しました。
非常にすごいことのようで、テレビでもたくさん取り上げられています。
そこで本日は、ゴルフに関する文献を1つ
黒田晃司、他. ゴルフ骨折. 体力科学.1,977;26:182-190.
胸痛や背部痛などを訴える患者さんの中には、骨折が原因であることがあり、ゴルフをきっかけに起こすことがあるようです。
この文献では、アベレージ・ゴルファーという方を主な対象として、ゴルフ骨折について記載されています。
著者の自験例をまとめた一覧は、
となっており、医療関係者が多いようです。
また骨折部位も第7・8肋骨が多そうです。
当時の先行文献を調べたら、34例報告されていたようで、その一覧
ゴルフを始めてから比較的初期に発生しているように見えます。
ゴルフのスイングなどと関係しているのかもしれません。
骨折部位の頻度をグラフにすると
第4肋骨~第8肋骨の間で多く、第5肋骨が最も多いようです。
肋骨骨折をしていても、病院にいかず、自覚症状も乏しいことがあるようで、自然治癒している症例も結構あるとされています。
鍼灸院にこうした患者さんが来られる可能性はあるため、ゴルフなどのスポーツ経験を問診する必要があるかもしれません。
こうした肋骨骨折頻度は、4.9%~17.0%とされているようで、決して低くはないと思います。
背中が痛いという患者さんが来られ、背中の外傷はしていないという場合、スポーツなどを聴取して、可能性を考える必要がありそうです。