都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

眼瞼下垂や複視をみたら

本日は、身体所見に関する論文をいくつか抄読。

 

眼瞼下垂や複視を訴える患者さんが来られたら鍼灸師のみなさんはどう対応しますか?

例えば、眼瞼下垂では、重症筋無力症、ホルネル徴候、眼窩周囲浮腫、筋緊張性ジストロフィーなどなど

加齢により、下垂傾向になることだってあります。

そんなときに、知っておくと便利な身体所見として、「アイスパックテスト」。

今回は、このテストに関する報告をいくつか集め、まとめてみました。

 

Kearsye C, et.al. The use of the ice pack test in myasthenia gravis. JRSM Short Rep. 2010 Jun; 1(1):14.

Wendy W. et.al. Diagnosing myasthenia gravis with an ice pack. N Engl J Med. 2016;375:e39.

Chatzistefanou KI, et.al. The ice pack test in the differential diagnosis of myasthenic diplopia. Ophthalmology. 2009 Nov;116(11):2236-43.

Garcia-Grimshaw M, et.al. Myasthenia gravis: an icy diagnosis. Postgrad Med J. 2019 Jul 15.

Cheo SW. et.al. Ice pack test-an useful bedside test to diagnose myasthenia graves. QJM. 2019 May 1;112(5): 381-382.

 

 

アイスパックテストとは、眼瞼下垂や複視が起きている眼を数分間冷やし、改善するか?を観察するテストです。

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冷やして改善すれば、重症筋無力症の可能性が上がるとのこと。

その診断特性は、

感度76.9(49.06-92.50)%

特異度98.3(90.3-99.9)%

冷やす時間を長くしても、診断的価値は変わらないとのことでした。

なので、2-5分程度の冷やす時間で行うとよいのではないしょうか。

 

なんでかは、難しくてよくわかりませんでした。

気になる方は、原著をお読みください。