閉塞性動脈硬化症と鍼
閉塞性動脈硬化症(ASO)に対する鍼治療の効果とその機序.
日本温泉気候物理医学会雑誌. 2016;79(1):32-33.
閉塞性動脈硬化症(ASO)に対する鍼治療の報告は、そんなに多くはない。
その中で、鍼治療の有効性を検討している貴重な話だ。
ASOや腰部脊柱管狭窄症では、間欠性跛行が出現することが知られているが、
治療前後での歩行距離を検討した結果、有意な増加が認められたとしている。
また、血管狭窄による下肢の冷感も出現するため、
鍼刺激による皮膚温の変化も観察している
鍼刺激を行うと、皮膚温が上昇し、鍼刺激を終えてもその効果はしばらく持続するとしている。
その機序として、CGRPによる血管拡張作用の関与があるのではないかと示唆される。
この他、自律神経反射もあるかとは思うが、そこまでは書かれてはいなかった。
こうした、研究の積み重ねを行う先生には、本当にすごいと思うし、見習わなければといつも思う。