都城鍼灸ジャーナル

宮崎県都城市で鍼灸師をしている岩元英輔(はりきゅうマッサージReLife)です。読んだ論文を記録するためのブログです。当院のホームページ https://www.relife2019.jp/index.html しんきゅうコンパス https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33749

脳卒中上肢機能と迷走神経刺激

Transcutaneous vagus nerve stimulation combined with robotic rehabilitation improves upper limb function after stroke.

Neural Plast. 2017; 2017; 7876507. doi:10.1155/2017/7876507.

経皮的迷走神経刺激は、脳卒中後の上肢機能を改善するか

 

リハビリテーションにおける迷走神経刺激は有用な方法であることは報告されている。

しかし問題点として、侵襲性が課題とされていた。

近年、この問題を改善する機器が開発され、この非侵襲的迷走神経刺激が、脳卒中の上肢機能を改善するかを検討した。

 

この研究は、準RCT、ダブルブラインド、Shamとの比較が行われている。

 

14例の慢性期脳卒中患者を、リアル群とSham群に分けた。

Table 1: Demographic and clinical characteristics of the patients at baseline.

リアル群は、外耳道の内側に電極を設置し、痛みを感じない程度の強度で1時間行う。これを10日行った。

Shamは、位置をずらして行った。

評価は、フーガル・メイヤ-スコアを用いた。

 

その結果、

有害事象なく、Shamに比べて有意な改善を示した。

Figure 4: Effect of tVNS on FMA scores. The FMA score improved significantly (âp = 0 048) more in the real group than in the sham group. FMA is expressed as percentage change with respect to baseline.

 

片頭痛においても、応用されつつある方法であり、鍼灸治療でも同様の効果があるかは不明だが、検証する価値はあるかと思われる。